2021年はデルタで暮れ、2022年はオミクロンで明けた、されど野党共闘は「霧の中」、岸田内閣と野党共闘(その9)

毎日がまるで物理学の教科書を読んでいるような感じで時間が過ぎていく。「デルタ」だの「オミクロン」だの、ギリシャ語のアルファベットが世上に溢れているからだ。こんな言葉を毎日聞かされると、日本中が新型コロナウイルスのパンデミックに翻弄されてい…

立憲民主党と共産党がこのままの状態では参院選で〝共倒れ〟する、「政治対決の弁証法」ではなく「国民世論の弁証法」による総括が必要だ、岸田内閣と野党共闘(その8)

こんな後ろ向きの感想を年末に書く破目になるとは夢にも思わなかった。2021年10月衆院選が終わって以降、立憲と共産との間で野党共闘に関する総括の話がまったく進んでいない。それに比べて連合芳野会長の発言は過激一方になる始末。まるで〝反共のカラス〟…

〝政治対決の弁証法=支配勢力と共産党との攻防プロセス〟の角度からの分析では、総選挙敗北を総括できない、岸田内閣と野党共闘(その7)

今回の衆院選で共産と協力したことが立憲の議席減につながった――とする意見が立憲民主党の内外で強まっている。先日行われた立憲代表選挙においてもこの点が事実上の争点となり、共産との共闘のあり方を見直す方針を掲げた泉健太氏が代表に選出された。泉健…

泉健太政調会長の〝野党候補一本化〟は「地域事情による=京都を除く」のダブルスタンダード(二枚舌)で成り立っている、泉氏はその理由を立憲支持者に説明しなければならない、岸田内閣と野党共闘(その6)

立憲民主党代表選挙が本格化してきた。自民党総裁選挙の二番煎じの感があるが、それでもマスメディアで大きく取り上げられ、NHKテレビの日曜討論会にも出演するようになると、候補者一人ひとりの発言はそれなりの重みをもつようになる。一方、共産党の方は、…

【番外編】歴史的、文化的、学術的価値の高い京都府立植物園の〝イベント広場化〟は許されない、京都府に開発整備計画の白紙撤回を求める

立憲民主党代表選については、どうやら泉健太政調会長と逢坂誠二元政調会長の2人の政調会長経験者に的が絞られつつあるようだ。この件についてはいずれ別稿で論じることにして、今回は私の古巣である京都府立大学と京都府立植物園をめぐる「緊急事態」につい…

「敵に塩を送る」ことは美談だが、立憲京都府連を支援することは「票をドブに捨てる」のと同じことだ、岸田内閣と野党共闘(その5)

ことわざ辞典によれば、「敵に塩を送る」ことの意味は、敵が苦しんでいるときに弱みにつけ込もうとするのではなく、逆にその弱みを助ける行為を指すとされている。「正々堂々」「真っ向勝負」の意味に通じる部分があり、そこには相手と自分が最善の状態で戦…

共産党はなぜ党首の直接選挙を実施しないのか、政策論議もなく、党首交代もない「改革拒否政党」の前途は危うい、岸田内閣と野党共闘(その4)

今回の衆院選で自民党が大勝した背景には、周到に仕組まれた総選挙前の党首選挙の実施がある。自民は事前の党首選挙を本番の総選挙さながらに演出し、その巧みな選挙戦術によって菅前首相のダークイメージをクリアーすることに成功した。自民の党首選挙に注…

不人気で魅力のない野党党首が〝野党共闘不発〟の引き金を引いた、「能面ロボットスピーチ」(枝野立憲代表)や「強面(こわもて)演説」(志位共産党委員長)では有権者を引き付けることができない、岸田内閣と野党共闘(その3)

2021年総選挙が終わった。今回の衆院選で立憲民主、共産、国民民主、れいわ、社民の野党5党は、全国289ある小選挙区の4分の3に当たる213選挙区で候補者を一本化して選挙に臨んだ。しかし、予想に反して、野党5党が勝利したのは59選挙区(立憲54、国民3,共産…

立憲民主党と共産党が奇妙な取り引き(?)、京都は〝魑魅魍魎〟の世界なのか、岸田内閣と野党共闘(その2)

国会が10月14日に解散され、衆院選告示が19日と間近に迫った。自民党は11日、小選挙区と比例区の1次公認295人を発表し、残る5選挙区でも候補者調整の目途をほぼつけたとされる。野党共闘の方は立憲民主党と共産党の選挙協力態勢が固まり、競合していた選挙区…

〝ポスト菅政権〟の自民党戦略、自民党は総裁選挙、新政権樹立、解散・総選挙で局面打開を図った、岸田内閣と野党共闘(その1)

岸田新首相は10月4日、新内閣発足後の記者会見で、大規模なコロナ・経済対策を打ち出すためにも早期に国民の信任を得たいとして、今月21日に任期満了を迎える衆議院の解散・総選挙に関して、14日解散、19日公示、31日投開票との日程を示した。菅首相が退陣表…

立憲民主党と共産党の党首合意は「対等平等・相互尊重」の原則からは程遠い、これが〝野党連合政権〟だと言えるのか(その2)、菅内閣と野党共闘の行方(最終回)

立憲民主党と共産党の党首合意について、メディア各紙の評価が低い原因と背景を考えてみたい。最大の要因は、党首合意に同意した立憲枝野代表に対する政治家としての信頼度が著しく低いことだ。一般的に、枝野氏は「発信力がない、乏しい」などと言われてい…

立憲民主党と共産党は「限定的な閣外からの協力」で合意、これが〝野党連合政権〟だと言えるのか(その1)、菅内閣と野党共闘の行方(46)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(271)

2021年10月1日の「しんぶん赤旗」は、1面トップで「政権協力で合意、共産・志位委員長と立民・枝野代表が会談」と大きく報じた。2面でもほぼ全紙を使って、志位委員長の記者会見を特集している。この記者会見の小見出しを拾ってみると、共産党が「限定的な閣…

立憲民主党枝野代表の野党共闘に対する態度は本気なのか、京都1区への対応がその試金石だ、菅内閣と野党共闘の行方(45)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(270)

今年9月6日の京都新聞は、「衆院選京都1区、独自候補か 野党共闘か、立民、あいまい態度」との見出しで次のように伝えている。 「次期衆院選で野党共闘の成否が注目を集める京都1区で、立憲民主党が独自候補の擁立を巡り、あいまいな態度を続けている。『最…

「政策協定」はするが「連立政権」は組まない、立憲民主党枝野代表の思惑はいったどこにあるのか(その2)、菅内閣と野党共闘の行方(44)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(269)

立憲民主党枝野代表の連立政権否定論の本質は、9月1日の共同通信インタビューや9月9日の日経新聞インタビューにもよくあらわれている。キーワードは「考えられない」という言葉だろう。枝野氏は、共産党との連立政権は「考えられない」と何度も明言している…

「政策協定」はするが「連立政権」は組まない、立憲民主党枝野代表の思惑はいったどこにあるのか(その1)、菅内閣と野党共闘の行方(43)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(268)

立憲民主党枝野代表の共産党との連立政権否定論は筋金入りだ。枝野氏は、事あるごとに共産党との「連立政権は組まない」と言明してきた。にもかかわらず、共産党の方は志位委員長が「よく話し合っていきたい」「門戸が閉ざされたと考えていない」などと曖昧…

安部政治のコピーでは日本は救われない、自民党総裁選の候補者は「拡大コピー」(高市早苗)と「縮小コピー」(岸田文雄、河野太郎)ばかりだ、菅内閣と野党共闘の行方(42)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(267)

「菅おろし」が一段落したと思ったら、今度は自民党総裁選の前宣伝が始まった。テレビ各社は総裁選に名乗りを上げた候補者を連日露出させ、これでもかこれでもかとばかり退屈な画像を流し続けている。最近ではもう言うことがなくなったのか、同じことを二度…

最後の最後まで「わけのわからない」首相だった、退陣理由も意味不明なら、コロナ対策への「専念」を「せんにん」としか読めない情景も哀れだった、菅内閣と野党共闘の行方(41)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(266)

昨日9月3日、菅首相が突如、自民総裁選に出馬しないと表明した。咄嗟に四面楚歌、八方塞がり、雪隠詰め...などの四文字熟語が頭に浮かんだが、その退陣理由を聞いてさらに驚いた。「コロナ対策に『せんにん(専念)』したいので退陣する」というのである…

菅政権に「明かり」は見えない、「菅おろし」を見ているだけの野党共闘は仕切り直しが必要だ、菅内閣と野党共闘の行方(40)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(265)、

「菅おろし」の動きが自民各派で始まっている。それを加速しているのが止まることのない内閣支持率の低下だ。8月28日実施の毎日新聞世論調査では、菅内閣の支持率は26%、7月17日の前回調査の30%から4ポイント下落した。1年前の政権発足以降、内閣支持率は…

日本列島が新型コロナウイルスで〝真っ赤(過去最多)〟に染まっても、菅首相は「自粛」と「宣言」を繰り返すだけ、国民の命を守れない菅内閣は下野しなければならない、菅内閣と野党共闘の行方(39)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その264)

東京五輪が開幕してから今日8月20日で1か月近く(29日)、閉幕してから12日が経過した。国内の新型コロナウイルス新規感染者数の推移をみると、7月23日(開幕)4349人、8月8日(閉幕)1万166人、8月20日(現在)2万5156人と感染拡大は日に日に勢いを増してい…

菅政権の〝1億総動員計画〟は成功しなかった、やり場のない苦痛と徒労感にさいなまれた東京五輪の17日間、菅内閣と野党共闘の行方(38)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その263)

東京五輪がようやく終わった。日本が史上最多のメダルを獲得したとかで、多くの国民は勇気と感動を与えられたとメディアは伝えている。テレビに登場するメダリストたちの顔は誰もが輝いていた。この日のために懸命の努力を傾けてきたアスリートにとっては、…

東京で〝感染爆発〟過去最多3865人、全国でも感染者数1万人を超える、「元栓」を全開しながら「蛇口」をいくら閉めても「漏水」は止まらない、菅内閣と野党共闘の行方(37)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その262)

新型コロナウイルスの感染拡大がいよいよ全国的に本格化してきた。東京では3日連続で「過去最多」を記録、7月29日には3865人に達した。新型コロナウイルス感染者は東京五輪開催中の首都圏で爆発的に広がり、神奈川1164人(過去最多)、埼玉864人(過去2番目…

米紙ワシントン・ポスト、東京五輪は「完全な失敗」、五輪への期待は「熱気から敵意に」と論評、菅内閣と野党共闘の行方(36)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その261)

7月18日付の共同通信をネットで見て驚いた。東京五輪の現状についてこれほど的確な論評が出されるとは思いもしなかったからだ。ワシントン共同によると、米紙ワシントン・ポスト電子版は17日、開幕を23日に控えた東京五輪について、これまでのところ「完全な…

野党共闘、最大の障害は枝野立憲民主党代表ではないのか、相次ぐ共闘否定の発言の裏にあるもの、菅内閣と野党共闘の行方(35)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その260)

2021年7月4日投開票の東京都議選では、定数1~2人の選挙区を中心に立憲、共産両党が候補者をすみ分けし、野党共闘の成果を挙げた。一方、自民党は議席を伸ばしたものの、自公で過半数という目標には届かず、事実上敗北した。ところが、枝野立憲代表は7月6日…

京都市は京都弁護士会の意見書を尊重しなければならない、理を尽くした意見書を無視すれば、さらに市民の反発を招くだろう(その2)、コロナ禍でも突き進む京都観光(番外編7)

京都弁護士会は、京都市、京都市建築審査会、京都市美観風致審査会に対して、仁和寺前ホテル建設計画の「特例許可」は行うべきでないと意見書で述べている。建築基準法は、第48条第5項ただし書において「特定行政庁(京都市)は、周辺市街地環境を害するおそ…

京都市は京都弁護士会の意見書を尊重しなければならない、理を尽くした意見書を無視すれば、さらに市民の反発を招くだろう(その1)、コロナ禍でも突き進む京都観光(番外編6)

2021年6月25日付けの京都弁護士会意見書、「仁和寺門前の『(仮称)京都御室花伝抄計画』についての意見書」(以下「意見書」という)を読んで、改めて京都弁護士会は立派な仕事をしていると思った。京都弁護士会は、これまでも京都のまちや景観を守るうえで…

イタリアのベネチアがオーバツーリズム(観光公害)で「世界危機遺産」に登録勧告、京都の世界文化遺産も仁和寺前ホテル建設計画で同様の運命に、コロナ禍でも突き進む京都観光(番外編5)

1987年に世界文化遺産に登録されたイタリアの「ベネチアとその潟」に対し、ユネスコ(国連教育科学文化機関)の諮問委員会は2021年6月21日、同地域を危機にさらされている世界遺産「危機遺産」のリストへの登録を勧告した。危機遺産とは、武力紛争、自然災害…

ポストコロナ戦略のない観光政策ではこの難局を乗り切れない、コロナ禍でも突き進む京都観光(番外編4)

観光学者でもなく経営学者でもない私が、京都の観光需要の落ち込みについてあれこれ言うのは慎まなければならないと思う。ところがその一方、京都市の観光政策について物言う研究者がいないのはおかしい―とも思うのである。市の観光関係の審議会や有識者会議…

民泊新法の施行から3年、廃止件数の増加で民泊は減り続けている、コロナ禍でも突き進む京都観光(番外編3)

住宅での宿泊事業を認める民泊新法(住宅宿泊事業法)が施行されたのは2018年6月15日、あれから今年6月で丸3年になる。日経新聞(2021年6月12日)は、新型コロナ禍でインバウンド(訪日外国人)需要が消失した現在、苦境に喘ぐ民泊事業者の姿をこう伝えてい…

京都はいま究極の〝オーバーホテル〟状態なのに、なぜ門川市長はホテル誘致を止めないのか、コロナ禍でも突き進む京都観光(番外編2)

毎月インターネットで送られてくる『京都市観光協会データ月報』を見ると、業界関係者ならずとも目を背けたくなるような数字が並んでいる。最新号(2021年4月)によれば、新型コロナ発生前の2019年4月、新型コロナ発生直後の2020年4月、そしてパンデミックが…

『ねっとわーく京都』連載コラム、「広原盛明の聞知見考」の再開にあたって、「コロナ禍」でも突き進む京都観光(番外編1)

日本を代表する観光都市京都は、いまコロナ禍の中で〝どん底〟に沈んでいる。「閑古鳥が鳴く」といったありふれた状況ではなく、まさに閑古鳥も鳴かないほどの暗闇の中に沈んでいるのである。2年余り前のインバウンドブームに酔いしれていたころの話はもはや…