2010-10-01から1ヶ月間の記事一覧

北朝鮮を「鏡」にして見た中国の「実像」、太子党による世襲体制の究極矛盾、(近くて遠い国、北朝鮮への訪問、番外編、最終回)

日中交流の場では、中国の学生たちはあまり政治の話はしない。というよりは、大学当局から「政治の話はしないように」と釘を刺されているらしい。だが日本の大学に留学して学位を取り、中国で教職や研究職に就いている教員たちのなかには、天安門事件当時に…

北朝鮮を「鏡」にして見た中国の「実像」、反日デモの背景、(近くて遠い国、北朝鮮への訪問、番外編、その5)

8月上旬の北朝鮮訪問を切っ掛けにして始めたこの「北朝鮮日記」は、今回を含めて約20回になる。だが当初の意図とは異なり、最終的には中国問題に行きついたのは自分でも意外だった。とはいえよく考えてみると、北朝鮮問題は中国問題と表裏一体である以上…

中国の一党支配と北朝鮮世襲体制との関係、(近くて遠い国、北朝鮮への訪問、番外編、その4)

今日10月10日は、北朝鮮労働党の65周年創立記念日だ。午前中に2万人の兵士を動員したといわれる過去最大の軍事パレード(閲兵式)が、金正恩(ジョンウン)への権力世襲の披露もかねて金日成広場で行われた。中国をはじめ友好関係にある諸外国代表や…

3代世襲体制を利用する中国の北朝鮮支配の構図、(近くて遠い国、北朝鮮への訪問、番外編、その3)

これまで中国は、「社会主義と世襲体制は両立しない」といって、北朝鮮体制を厳しく批判してきたはずだ。したがって、今回の朝鮮労働党代表会に対しても、私はこの態度が基本的に踏集されるものだと思っていた。ところがどうだろう。胡錦濤国家主席は代表会…

ガラスの箱・ピョンヤンで演じられた「3代世襲政治ショー」、(近くて遠い国、北朝鮮への訪問、番外編、その2)

延期されていた北朝鮮労働党の代表者会が9月28日「革命の首都」ピョンヤンで開催された。「革命の血統」を受け継ぐ「3代世襲政治ショー」が華々しく開幕・上演された。朝鮮中央通信が配信した一連のテレビ映像のなかでは、ピョンヤン中央駅に到着したピ…