2020-01-01から1年間の記事一覧

政治はすべて結果責任、100回超の虚偽答弁は万死に値する、安倍前首相は即刻議員辞職すべきだ、菅内閣と野党共闘の行方(15)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その240)

「度し難い人物」とは、まさにこういう人物のことを指すのだろう。東京地検特捜部が12月24日、安倍前首相の公設第1秘書を政治資金規正法違反の罪で略式起訴したことを受け、安倍前首相が開いた記者会見がそうだった。「噓八百」というが、まるでそれを地で行…

「ガースー」発言と銀座高級ステーキレストランでの「多人数忘年会」が物語るもの、薄っぺらな「たたき上げ宰相」の本性が底まで見えた、菅内閣と野党共闘の行方(14)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その239)

「皆さん、こんにちは。ガースーです...」。12月11日、菅首相が出演した「ニコニコ生放送」の冒頭の場面のことだ。翌日、この様子を報じたテレビニュースを見てのけ反ったのは私一人ではないだろう。日頃はロボットのような無機的表情しか見せない首相が…

菅首相と二階幹事長は〝一蓮托生〟の関係、二人が「GoTo事業」に固執するわけと背景、菅内閣と野党共闘の行方(13)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その238)

先日、大阪で開かれたある研究会の席上、菅首相と二階幹事長の関係が話題になった。この件について、二階幹事長の地元、和歌山から来たメンバー(複数)の生々しい発言が興味深かった。二階幹事長の権力基盤は観光と国土強靭化(土木公共事業)、菅首相と二…

観光支援事業「Go To トラベル」に固執する菅首相、背後に二階幹事長の影が、菅内閣と野党共闘の行方(12)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その237)

12月初めの京都新聞に「京都の感染者、なぜ少ない?」(12月4日)という記事が載った。京都は大阪に比べて繁華街の規模が小さくて接触の度合いが少ない、市民の警戒心も強いから―というのがその理由だ。ところが、その1週間後の朝日新聞には、「2日連続 最多…

コロナ対策の失敗で失脚するか、トランプ大統領の後を追う菅首相、菅内閣と野党共闘の行方(11)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その236)

アメリカ大統領選挙も漸く決着がつきそうな気配だ。それを象徴するのが、ペンシルベニア州の連邦地裁がトランプ陣営に対して下した呵責ない判決だろう。同地裁は11月21日、トランプ大統領の陣営が大統領選で、民主党のジョー・バイデン前副大統領が制した州…

菅首相、なぜ新型コロナ感染拡大について記者会見を開かないのか? 国民は納得ある説明を求めている、菅内閣と野党共闘の行方(10)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その235)

3連休中の京都は、物凄い人混みで1日中ごった返した。テレビでも嵐山渡月橋、清水寺舞台、永観堂境内などの物凄い混雑風景が放映されていたが、都心でも恐ろしいほどの人出だった。どうしても欲しい本があって河原町通りの丸善書店に行こうとしたが、京阪電…

大阪の懲りない面々、維新と公明はまだ〝裏取引〟を続けるのか、保守補完勢力の維新・公明の敗北が菅政権を直撃(下)、菅内閣と野党共闘の行方(9)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その234)

公明党大阪府本部は11月14日、「大阪都構想」の住民投票の否決を受けて、歴代最長の11年間にわたって代表を務めた佐藤衆院議員が退任し、石川参院議員に交代したと発表した。記者会見で土岐幹事長は、「(佐藤氏は)否決の結果を踏まえて辞意を固めた」と述…

議席欲しさに大阪市を売った公明党は求心力を失った、保守補完勢力の維新・公明の敗北が菅政権を直撃(中)、菅内閣と野党共闘の行方(8)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その233)

大阪は公明の牙城だと言われている。国政選挙にはめっぽう強く、「常勝関西」と言われているのはそのためだ。しかし大阪市内の政党支持率をみると、公明の支持率はそれほど高くない。大阪都構想住民投票の前に大阪市内の有権者を対象にして行われた2回の毎日…

大阪都構想が住民投票で否決、保守補完勢力の維新・公明の敗北は菅政権を直撃した(上)、菅内閣と野党共闘の行方(7)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その232)

大阪都構想が住民投票で否決、保守補完勢力の維新・公明の敗北は菅政権を直撃した(上)、菅内閣と野党共闘の行方(7)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その232) 固唾を呑んで見守っていた「大阪都構想」が、11月1日の住民投票で5年前に引き続き否決…

この人物には思想もなければ知性もない、あるのは恐怖政治による飽くなき権力支配欲だけだ、菅内閣と野党共闘の行方(6)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その231)

やっと始まった菅首相の衆参両院所信表明演説だったが、2日間にわたる代表質問への答弁を聞いて、この人物には日本国憲法に関する基本知識もなければ、法治主義に基づく統治思想についても理解ゼロ(何も学んでいない)だということが腹の底からわかった。地…

菅政権による日本学術会議への人事介入に抗議する京都緊急集会が開かれた、菅内閣と野党共闘の行方(5)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その230)

10月20日夜、JR京都駅前のキャンパスプラザ京都で「菅政権による日本学術会議への人事介入に抗議する緊急集会」が開かれた。急な呼びかけにもかかわらず大講義室に集まった大学関係者は約150人、これ以上だとソーシャルディスタンスの確保が困難になると思…

公安警察官僚が差配する菅政権、学術会議会員推薦者6人はこうして排除された、菅内閣と野党共闘の行方(4)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その229)

時事通信は10月12日夜10時、「菅首相、『6人排除』事前に把握=杉田副長官が判断関与―学術会議問題」と電子版で報じた。内容は次のようなものだ。 「日本学術会議が推薦した会員候補105人のうち6人が任命されなかった問題で、菅義偉首相がこの6人の名前と選…

墓穴を掘り始めた菅政権、学術会議人事介入への責任回避のために弄した言い訳が裏目に、菅内閣と野党共闘の行方(3)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その228)

10月11日(日)、朝7時のNHKニュースを観て驚いた。NHKが菅政権の日本学術会議への人事介入問題について初めて真面(まとも)な報道をしたのである。これまでは政府側の言い分を長々と述べ、最後に反対意見を申し訳程度に付け加えるだけだった。「ご飯…

獰猛な〝思想統制〟の牙を剝いたたたき上げ菅政権、日本学術会議への乱暴な人事介入は学問の自由(憲法第23条)を否定する、菅内閣と野党共闘の行方(2)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その227)

計算し尽くされたイメージ戦略で「地方出身、たたき上げの苦労人」「庶民の気持ちがわかる政治家」との評判を打ち立てたかに見える菅首相が、最初に剝いた獰猛な牙が日本学術会議への〝蛮行〟とも言える乱暴な人事介入だった。この1件で「国家観がない」な…

菅政権からは日本学術会議への乱暴な人事介入案件を突き付けられ、学内では退任会見一つすら開けない山極総長の惨めな最後、山極壽一京大総長の虚像と実像(その6、最終版)

山極氏は、2020年9月30日の京大総長退任に際して次のような所感を述べている(京都大学HP)。 「私が総長になってまず立てた方針は、『ボトムアップ型でいく』ということでした。自ら先頭で旗を振って人を引っ張るのではなく、私が掲げる理念に基づいていろ…

影も形も感じられない合流新党・立憲民主党の存在感、このままでは次期総選挙で野党は惨敗する、菅内閣と野党共闘の行方(1)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その226)

菅官房長官が首相に就任したのは9月16日、メディア各社ではこの日と翌日の両日にかけて緊急世論調査が実施された。その結果が18日に報じられたが、各社とも60~70%台の高支持率を記録しており、菅内閣の支持率の高さには驚くばかりだ。この件について何人か…

まるで〝土光臨調答申〟を思わせる菅官房長官の社会像、時代の変わり目にも歴史の転換期にも無関心な人物に国政は任せられない、安倍内閣支持率下落と野党共闘の行方(48)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その225)

日本記者クラブ主催の自民党総裁選討論会(9月13日)に関する各紙の特集記事を丹念に読んだ。翌14日のNHK日曜討論会も熱心に観た。そして、最有力候補だとされる菅官房長官の発言に心底幻滅した。この人物は、安倍首相が政権を投げ出した原因についても、…

人口減少対策は放置する、行革リストラはやる、消費税は上げる―、言いたい放題の菅官房長官、安倍内閣支持率下落と野党共闘の行方(47)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その224)

前回に引き続き、新聞世論調査に見る菅官房長官の「虚像」と「実像」のギャップについて述べたい。毎日新聞調査(9月8日実施)と共同通信調査(9月8、9両日実施)の結果についてである。 【毎日新聞】 〇安倍内閣を支持しますか。「支持する」50%(前回34%…

安倍政権、病気を理由にした引退劇の演出で「負の遺産」をチャラに、安倍内閣支持率下落と野党共闘の行方(46)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その223)

安倍首相の辞任後、各社の世論調査で内閣支持率が軒並み上昇していることに驚いている。共同通信(8月29、30日実施)の内閣支持率は56.9%、僅か1週間前調査(8月22、23日実施)の36.0%から20.9ポイント急上昇した。読売新聞(9月4~6日実施)も52%と前回…

首相辞任会見の一問一答にあらわれた安倍政治の本質、安倍内閣支持率下落と野党共闘の行方(45)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その222)

朝日、毎日両紙は、総力を挙げた紙面構成となっている。拙ブログのような小論ではとても紹介できるものではないが、それでも印象程度のことは記しておかなければならない。安倍政治に象徴されるような世襲政治および政党政治の劣化に関する本格的な論評は、…

世襲政治と政党劣化の産物だった安倍長期政権がコロナ危機によって遂に命運を断たれた、安倍内閣支持率下落と野党共闘の行方(44)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その221)

長期政権の行き詰まりと体調悪化とかで、この間、辞任の噂が駆け巡っていた安倍首相が8月28日、遂に辞任を表明した。安倍首相は、記者会見で新型コロナ対策に今後万全の措置を講じたこと、そして持病悪化を辞任の理由に挙げた。だが、コロナ対策の方は本来取…

立憲民主・国民民主の合流新党に「期待しない」68%、安倍内閣支持率下落と野党共闘の行方(43)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その220)

立憲民主と国民民主が解党し、合流新党を結成することが8月19日決まった。国民民主の両議員総会で合流新党への参加が圧倒的多数で決まり、あくまでも「分党」に固執する玉木代表は孤立した。それにしても玉木代表の行動はわかりにくい。というよりは、立憲民…

安倍政権の要職、官房長官と幹事長が連携して次期政権抗争の先陣を切る構え、立憲民主・国民民主の合流新党は国民の期待に応えられるか、安倍内閣支持率下落と野党共闘の行方(42)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その219)

安倍政権の要職にある菅官房長官と二階自民党幹事長が安倍政権に見切りをつけて連携し、先陣を切って次期政権抗争に乗り出した。時事通信は8月15日、「二階、菅氏の接近鮮明=自民総裁選で連携か」との最新ニュースを次のように伝えている。 「自民党の二階…

退陣するしかない安倍政権の末期症状、立憲民主・国民民主の合流新党は国民の期待に応えられるか、安倍内閣支持率下落と野党共闘の行方(41)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その218)

暫らく膠着状態にあった国民民主と立憲民主の合流話が、最近になって急に動き出した。内閣支持率が第2次安倍内閣発足以来最低レベルに落ち込む中で、安倍首相の体調が優れないこともあって、「解散間近し」との噂が国会を駆け巡っているからだ。 それにして…

学校教育法の一部改正で副学長の職務・権限が強化され、大学自治の基盤である教授会権限が剥奪された、京大執行部体制においては総長イニシアティブの空洞化が一路進んだ、山極壽一京大総長の虚像と実像(その5)

文科省大学振興課長の寄稿論文、「大学のガバナンス改革に関する学校教育法等の改正について」(『大学評価研究』第14号、2015年8月)においては、学校教育法の一部改正の意義が、(1)副学長の職務(第92条第4項関係)、(2)教授会の役割の明確化(第93条…

ゴリラ研究だけでは大学運営ができない、組閣人事の致命的な誤り、山極壽一京大総長の虚像と実像(その4)

6年前、山極氏が京大総長に選ばれたとき、学内の私の友人たちは「山極は絵になる男」「ゴリラ研究者で山男というのは面白い」「松本以外なら誰でもいい、型破りのタイプがほしい」などと、口勝手なことを言っていた。要するに、文科省の役人が真っ青になるほ…

学内教職員意向調査において過半数に満たない湊氏(4割)がなぜ次期京大総長に選考されたのか、山極壽一京大総長の虚像と実像(その3)

京都大学は2020年7月21日、山極寿一総長(68歳)が9月30日で任期満了になるに伴い、次期(第27代)総長に湊長博理事(69歳)を選考した。総長選考会議(学内委員6名、学外委員6名、計12名)が2020年5月29日に公示した日程は、以下の通りである。 (1)2020年…

次期京大総長候補者への学内諸団体の公開質問状を通して考えること、山極壽一京大総長の虚像と実像(その2)

7月2日に拙ブログ「山極壽一京大総長の虚像と実像(その1)」を書いてから半月が経過した。この間、幾つかの論点を提示するつもりだったが、『月刊ねっとわーく京都』への寄稿、京都の観光問題を論じた出版原稿の校正作業などが重なり、思うように時間が取…

霊長類学者でありながら、関東軍731部隊軍医将校の「さる実験(人体実験)」に関する学位論文の検証を一貫して拒んできた山極京大総長、山極壽一京大総長の虚像と実像(その2)

メディアでは「ゴリラ研究の第一人者」と紹介される山極氏が、関東軍731部隊軍医将校の「さる実験(人体実験)」に関する学位論文の検証を一貫して拒み続けてきたことはあまり知られていない。2018年2月に結成された「満洲731部隊軍医将校の学位授与の検証を…

京都大学霊長類研究所、松沢哲郎元所長らによる研究費5億円不正支出の背景 山極壽一京大総長の虚像と実像(その1)

2020年6月26日午後、時計台ホールで開かれた京大霊長類研究所の研究不正に関する記者会見は大変な盛況だったらしい。なにしろ40社に近いメディアが詰めかけ、報告に当たった3人の京大関係者(湊・潮見副学長、湯本霊長研所長)は汗だくで釈明に追われたとい…