2009-01-01から1年間の記事一覧

「鉄とコンクリート」の自民党、民主党、そして神戸市政の行方、(神戸市長選座談会、最終回)

(自民党について) A:今年も大晦日を迎えた。2009年は国も地方も激動の1年だった。1年間を振り返ってみて、各々の感想を聞きたい。B:なんといっても、自公政権が没落して民主党への政権交代が起こったことが大きい。自民党がつくった小選挙区制で…

関西の航空需要の落ち込みは回復できるか、(神戸空港を取り巻く情勢、その4、神戸市長選座談会、その11)

A:伊丹空港が国内線の基幹空港として確立すれば、神戸空港の立場はますます苦しくなるね。3空港を一元管理すること自体が気の遠くなるような政治課題だが、たとえ一元化できたとしても、井戸知事がいうように果たして関西の航空需要全体を底上げできるの…

関西3空港の乱立問題、(神戸空港を取り巻く情勢、その3、神戸市長選座談会、その10)

A:話を元に戻して、なぜ関西に3空港がかくも乱立したのかを考えてみたい。第1は関空を建設する代わりに廃止するとしていた伊丹空港を存続させたこと、第2はいったんは断念した神戸空港構想をたとえ「地方空港」でもいいからと復活させたことがその原因…

関西空港の経営悪化問題、(神戸空港を取り巻く情勢をどうみるか、その2、神戸市長選座談会、その9)

A:それでは「関西3空港問題」の中でも最大の問題になっている関西空港の経営悪化問題に入ろう。なぜこれほどの事態になったのか。B:いうまでもなく伊丹空港が「国営空港」であるのに対して、関西空港は「民営空港」である点だ。民営空港でも滑走路や空…

神戸空港を取り巻く情勢をどうみるか、その1、(神戸市長選座談会、その8)

(神戸空港問題の歴史的経緯) A:12月14日に関西3空港懇談会が開かれた。「地元の総意」として3空港の一元管理案の方向が打ち出されたというが、内実は「呉越同舟」で、将来の伊丹空港の存廃問題をめぐって橋下知事と井戸知事の意見が真っ向から衝突…

朝日の読売・日経化、普天間基地移設問題をめぐって、(閑話休題、その3)

「日米関係の基礎は安保条約であり、日本が基地を提供するのは不可欠の条件である。(普天間基地の)移設問題はその重要な一環だ。この基本認識では日米に大きな違いはあるまい。米側が既存の合意の実施を求めるのは、米国の立場としては当然だろう。」 「普…

「事業仕分け」の政治的背景、政治資金疑惑と普天間基地移転問題の行き詰まり、(閑話休題、その2)

なぜ「事業仕分け」がかくも盛大に演出されたのか。私の考えるその理由と背景は、鳩山政権の抱える2つの爆弾を封じるための「煙幕」を張ることだったというものだ。いうまでもなく2つの爆弾とは、鳩山首相自身の政治資金疑惑と普天間基地移転問題である。 …

「人の予算」をぶった切ったお雇い仕分け人によるコストカット劇場、(閑話休題、その1)

この間の政治舞台は、もっぱら「事業仕分け」をめぐって回った。その結果、鳩山内閣の仕事ぶりに対する評価は、「行政の無駄遣い削減への取り組み」への評価がこの1カ月で10%も上がって70%に達した。なかでも「事業仕分け」に対する評価は75%とい…

市民団体による神戸市長選の総括文書について、神戸市長選座談会その6、(堺市長選、神戸市長選はどうなる、その11)

A: 神戸市長選を戦った市民団体から市長選の総括文書(案)が届いた。A4版50頁、5万字に達する膨大な文書だ。これほどの分厚い選挙総括はかって見たことがない。それも選挙参加者のいろんな意見を取り入れて、5回も改訂版を出している。B: 第5版…

「事業仕分け」による事実上の神戸空港整理要求、神戸市長選座談会その5、(堺市長選、神戸市市長選はどうなる、その10)

(事業仕分けをどうみるか) A:来年度予算要求の「無駄の洗い出し作業」と称して、行政刷新会議の「事業仕分け」が目下マスメディアの注目を集めている。そのなかで昨日11月16日、関西空港の補給金の凍結が打ち出された。その狙いはどこにあるのか、意…

JAL撤退は神戸空港の“最後のとどめ”、神戸市長選座談会その4、(堺市長選、神戸市長選はどうなる、その9)

(衝撃が走ったJALの撤退通告) A:神戸市長選の最大のイッシュ―(政治課題)は、いうまでもなく神戸空港問題だった。正確に言えば「神戸空港破産問題」だ。それが選挙中は大した話題にならず、選挙後になってにわかに浮上してきたのはなぜか。その辺の…

神戸市政の破綻は神戸空港とともにやってくる、神戸市長選座談会その3、(堺市長選、神戸市長選はどうなる、その8)

(4年後?の神戸市長選をめぐって) A:市長選が終わってからまだ10日も経たないのに、明日11月4日の夜、市民団体の方では「4年後の市長選に勝利する会」を開くそうだ。勝った方が「意気消沈」で、負けた方が「意気軒昂」というのも珍しい。いったい…

神戸市長選の波紋、座談会その2、(堺市長選、神戸市長選はどうなる、その7)

〈選挙結果をどうみるか〉 A:10月25日の開票日から程なく1週間経とうとしている。この間、市長選の結果をめぐっていろんな意見や評価が乱れ飛んでいるようだが、なかにはバトル気味の意見対立もあって、全体の政治構造がよく見えてこない。今回の選挙…

現職候補の3選を許した選挙結果についての神戸市長選座談会、その1、(堺市長選、神戸市長選はどうなる、その6)

A:10月25日の神戸市長選の結果が出た。現職候補は前回得票数を大きく減らしたものの、何とか逃げ切って3選を果たした。しかし無名の民間新人候補に「あわや」というところまで詰め寄られたことは、現職側にとっては大きなショックだっただろう。この…

告示日1週間目の神戸市長選座談会、(堺市長選、神戸市長選はどうなる、その5)

A:10月11日の神戸市長選の告示日から1週間が経過した。その後の選挙情勢はどう展開しているのか、率直なところを聞きたい。B:堺市長選のときとくらべると、市内は驚くほど静かの一言に尽きる。「いったいどこで市長選をやってるの?」という感じだ…

告示日直前の神戸市長選座談会、(堺市長選、神戸市長選はどうなる、その4)

明日、10月11日は神戸市長選の告示日だ。しかし、橋下知事の殴り込みで大いに沸いた(掻き回された)堺市長選とは違って、神戸市内は意外に静かなのだという。市民の間に「何も変わらない」というあきらめの気持ちが漂っているからなのだろうか。それとも現…

小沢民主党が承認した「偽装オール与党神戸方式」、(堺市長選、神戸市長選はどうなる、その3)

民主党の小沢幹事長は、昨10月1日、神戸市で記者会見し、神戸市長選(11日告示、25日投開票)で3選を目指す現職を「民主党単独」で推薦すると発表した。その理由は、これまでは民主、自民、公明、社民のオール与党から推薦を受けてきた現職が、今回…

下半身を引き裂かれたオール与党体制、(堺市長選と神戸市長選はどうなる、その2)

昨日9月27日に実施された堺市長選において、自民、公明、民主、社民各党が支援する「オール与党候補」の現職を破って、橋下大阪府知事の支援する元府部長、竹山氏が当選した。投票総数29.2万票のうち13.6万票(46.6%)を獲得し、次点の現職…

上半身と下半身がねじれた地方首長選挙の行方、(堺市長選と神戸市長選はどうなる、その1)

民主党への政権交代が実現してからもう1週間近くになる。その政治的波紋は国内外に日に日に広がっているようにみえる。そのなかで「野党」になった自民党は、総裁選挙を通して「夢よもう一度」と訴えているが、何しろ政策転換のない世代抗争選挙なので、アピ…

グータラ政権、グータラ政党の退場、(麻生辞任解散劇、最終回)

今年の1月7日に「麻生辞任解散劇シリーズ」を書きはじめてから、今日で私の「麻生日記」もようやく最終回を迎える。正直言って、当初はこんな長いシリーズになるとは夢にも考えていなかった。麻生政権は総選挙のための単なる「ピンチヒッター」にすぎない…

自民党総裁選挙迷走劇の本質は政策難、(麻生辞任解散劇、その29)

いまマスメディア空間は、16日の国会首班指名を直前にして「鳩山一色」で塗りつぶされている。政権交代が実現して新しい内閣が誕生するのだから、世間の注目が集まるのは当然だ。新聞辞令では、京都からも少なくない民主党議員の名前が取りざたされている…

小選挙区制の劇薬効果に驚愕した21世紀臨調、(麻生辞任解散劇、その28)

民主党への「政権交代」が実現した総選挙結果について、いまなお各方面からの洪水のような論評が連日続いている。一体誰の論評を参考にしてよいか、迷われる読者の方々も多いことだろう。私とてその中のひとりであることには間違いないが、9月3日に「緊急…

自民党は地域(ローカル)政党としてしか生き残れない、(麻生辞任解散劇、その27)

選挙結果が判明してから3日経った。投票日直前の日記で、私は「今回の総選挙が歴史的な転換点の前兆であることは変わりない。一刻も早く、そして徹底的に自公政権の息の根を止めたいものである。」と期待した。だが、これほどの自民党の惨敗ぶりは予想でき…

気まぐれ台風か、地殻変動か、投票日直前にして考える、(麻生辞任解散劇、その26)

この1週間余り、今回の総選挙をどのような角度から視るかで迷いに迷ってきた。新聞の各種の世論調査から受ける「民主党の圧勝」、そして「政権交代」といった劇的な政変予想に比べて、自分の気持ちや周辺の空気との余りの落差に戸惑いを隠せなかったからだ…

長丁場の選挙期間がもたらすもの、政策論議か選挙疲れか、(麻生辞任解散劇、その25)

今回の総選挙は、何から何まで前回の小泉郵政選挙とは対照的だ。小泉選挙は、郵政民営化法案を参議院で否決されて、いきなり衆議院を解散し、あとは「刺客騒動」を舞台にして華々しく劇場型選挙を展開するという経過をたどった。この間のテレビ報道を中心と…

「憲法92条の会」を結成しよう、道州制反対の国民運動を、(麻生辞任解散劇、その24)

今回の総選挙での最も危険な動向は、自民・公明・民主の3党がそろって打ち出している「比例代表制議員定数の削減」と「道州制の導入」だ。いまマスメディアは、目先の政策それも選挙目当てのバラマキメニューについて国民の目を集中させようとしているが、…

政権交代予想と期待感のギャップ、選挙報道はマニフェストだけでいいのか、(麻生辞任解散劇、その23)

先日、あるノンフィクション作家の毎日新聞のコラムが目にとまった。各種の世論調査では政権交代必至の数字が続出しているというのに、なぜかいっこうに「ワクワクする気持ち」が起こらないというのである。そういえば、オバマ候補が「チエンジ!」を掲げて…

民主党マニフェストをどうみるか、保守専制体制への布石、(麻生辞任解散劇、その22)

今日の各紙は、民主党マニフェスト一色だ。まるで「民主党特集号」だといってよい。総選挙が1カ月後に迫っているのだから、これだけ全国紙が挙って取り上げるとなると、その宣伝効果たるや計り知れない。昨日の記者発表の会場でも500人近い報道陣が集ま…

東京都議選にみる公明党の危機、寄生生物の末路、(麻生辞任解散劇、その21)

今日21日で衆議院が解散され、8月30日の投票日に向けていよいよ総選挙の火蓋が切られることになった。各種の世論調査では民主党の優勢が伝えられ、早くも「政権交代」を前提にした各種の観測記事が飛び交っている。しかし不思議なことに、自公連立政権の…

東国原宮崎県知事は即刻辞任すべきだ、(麻生辞任解散劇、その20)

東国原宮崎県知事が自民党から総選挙に出馬することを断念したという。というよりは、自民党内部はもとより、国民世論から「総スカン」を食らって出られなくなったというのが本当のところだろう。やはり、「柳の下に2匹目のドジョウ」はいなかったのだ。 本…