2016-01-01から1年間の記事一覧

安倍首相の真珠湾訪問は稲田防衛相靖国参拝の露払いだったのか、国内外の世論を欺く「両面外交=二枚舌外交」は必ず破綻する、国民世論は「脱安倍」へと着実に向かい始めた(3)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その34)

暮れに親しいジャーナリストたちと忘年会を兼ねて忌憚のない意見交換をした。その時に一致した結論は、来年は必ず安倍政権に危機が訪れるというものだ。内閣支持率は高止まりで推移しているし、アベノミクスの破綻は明白なのに「まだ道半ば」と言えば、国民…

米軍オスプレイ飛行の「言いなり再開」問題は、安倍首相の真珠湾訪問で帳消しにできない、真珠湾訪問の効果は泡と消えるが、オスプレイ事故の不安は時とともに大きくなるからだ、国民世論は「脱安倍」へと着実に向かい始めた(2)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その33)

「歴代首相で初めて」―と鳴り物入りで打ち出された安倍首相の真珠湾訪問が12月26、27両日に迫った。今年5月のオバマ大統領の広島訪問が国内世論の予想以上の好感を呼び、各紙の世論調査でも8〜9割がオバマ大統領の広島訪問を評価するという結果にな…

日露首脳会談の「期待肩すかし」と米軍オスプレイ飛行再開の「言いなり容認」が安倍政権の命取りになるだろう、国民世論は「脱安倍」へと着実に向かい始めた(1)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その32)

悪い時には悪いことが重なるもので、日露首脳会談が行われる直前の12月13日夜、沖縄県名護市海岸に米軍オスプレイが「不時着」(墜落)して大破した。しかし、その後の米軍の態度がいけない。在沖縄米軍トップが謝罪するかと思いきや、抗議に訪れた県副…

自民・民進「与野党国対政治」の復活か、カジノ法案を巡る「廃案」から「修正」への民進党豹変は、二階・野田与野党両幹事長の「出来レース」をうかがわせる、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その31)

前回、拙ブログで自民二階幹事長と民進野田幹事長が12月6日昼、都内で密会(会食)した件について、「55年体制時代の国対政治のようだ」と指摘した政治ジャーナリスト、鈴木哲夫氏のコメントを紹介した(夕刊フジ、12月8日)。それから僅か1週間も経た…

魑魅魍魎の世界に入った野党共闘、自民二階幹事長と民進野田幹事長のカジノ法案強行採決直前の会食(密談)は何を物語るか、本気の野党共闘は新潟県知事選方式で進めるべきだ、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その30)

最近の民進党はいったい何を考えているのかよくわからない。不透明というか、不明瞭というか、国会審議においても党内がバラバラに動いていて政党としての存在感が見えない。マスメディアが挙って反対したカジノ法案の国会審議でさえも、党内では賛成するの…

安倍政権の(連続)強行採決は野党共闘の不成立を見越してのことだ、このままだと安倍政権の軍国主義化は止められない、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その29)

相次ぐ(連日の)自公維3党の強行採決で、国会はもはや「議決機関」ではなくて単なる「可決機関」に変質してしまったかのようだ。TPP承認案、年金カット法案、カジノ法案のいずれもが議論を尽くすことなく衆院(同委員会)で自公維3党の手で強行採決され…

トランプ氏の私宅に真っ先に駆け付けた甲斐もなく、安倍政権は袖にされて漂流し始めた、TPP破綻、北方領土交渉の難航、南スーダン駆けつけ警護の危険など、相次ぐ不安材料が安倍政権を取り巻いている、次回世論調査が安倍内閣の支持率の転換点になるだろう、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その28)

トランプ氏の私宅訪問が安倍政権の外交政策の一環だとするなら、これほど惨めな結果はないだろう。なにしろトランプ氏を「信頼できる指導者だと確信した」と天まで持ち上げたにもかかわらず、直後にトランプ氏がビデオメッセージで「TPPから正式離脱する…

大統領就任前のトランプ氏の私宅にゴルフクラブを手土産に馳せ参じ、家族同席で会談することなど、これが一国の首相がすることか、「世界で自分が一番早く会った」と得意顔で語る安倍首相の幼さと浅はかさ、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その27)

11月18日のテレビニュースは、安倍首相のトランプタワー訪問一色で染まった。安倍首相は会談後、記者団に対し「胸襟を開いて率直に話ができた」と述べ、トランプ氏については「信頼できる指導者だと確信した」と語った。会談の中身については、まだ次期大統…

アメリカのTPP撤退でお先真っ暗の安倍内閣の支持率がなぜ上がるのか、国民にとってはアベノミクスの行き詰まりよりも、国際情勢にたいする「不安」の方が大きいのだ、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その26)

トランプ氏がアメリカ次期大統領に選ばれた直後の11月12〜13両日、読売新聞と産経新聞の世論調査が行われ、結果が15日に掲載された。私が主に注目したのは、アベノミクスの「残された矢=TPP」が完全に行き詰った状況を国民がどう判断するか、T…

トランプ次期大統領の登場で安倍政権は崖っ縁に立たされている、TPP挫折、黒田日銀破綻、南スーダン駆けつけ警護の3大危機が今後安倍政権を襲うだろう、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その25)

アメリカ大統領選を衛星テレビで1日中見ていた。まるで世界の同時代史の進行を目の当たりにしているような気分だった。アメリカの抱える矛盾の深さを想うと同時に、アメリカと一蓮托生(対米追随)の道を歩もうとする安倍政権の無謀さに改めて危機感を抱い…

蓮舫・野田執行部の野党共闘に関する「バラバラ発言」は攪乱戦術なのか、それとも執行部分裂のあらわれなのか、蓮舫支持率の低下が民進党を揺さぶっている、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その24)

このところ、野党共闘に関する民進党執行部の発言がぶれにぶれている。野田幹事長が11月2日に小沢自由党代表と会談して「共産抜き」の野党共闘を推進する気配を見せたかと思うと、今度は蓮舫代表が11月7日の都内講演で、次期衆院選の小選挙区について「1対…

野田幹事長一流の野党共闘分断路線が見えてきた、「民進抜き」ではなく「共産抜き」の野党共闘が狙いなのだ、これは安倍政権による「正面攻撃」よりも巧妙な野党分断の「側面攻撃」にほかならない、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その23)

前回の拙ブログでは、「責任野党抜き=民進抜き」の野党共闘の必要性について述べた。だが、野田幹事長もさるもので、今度は逆に「共産抜き」の野党共闘を打ち出してきた。11月3日の朝日記事は、小沢自由党代表との会談の内容を次のように伝えている。 ――民…

「野党共闘ありき」ではない、安倍政権の暴走を阻止する政治勢力の形成が目標なのだ、蓮舫・野田執行部の3原則、「相互推薦なし、政策協定なし、横並びの街頭演説なし」では、野党共闘は早晩消滅するだろう、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その22)

10月23日の衆院補選以来、衆院解散が遠のいたとの噂が意識的に流される中で野党共闘は目下まったくの音無し状態だ。このままだと、安倍首相が抜き打ち解散に打って出れば野党の大敗は免れない。とりわけ民進党は壊滅状態に陥るだろう。なのに、野田民進党幹…

1(民進)+3(共産、自由、社民)=1(民進)にしかならなかった衆院東京10区補選、これを「一定の効果があった」とする野田幹事長の詭弁は見過ごせない、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その21)

衆院補選の翌日、10月24日の野田民進幹事長の記者会見には開いた口が塞がらなかった。各紙が伝えるところによると、記者会見の詳細は明らかにされていないが、野田流の「選挙総括」ともいえる内容の発言なので見過ごせない。短い記事の中から注目しなければ…

民進主導で野党支持層・無党派層から総スカンを食った衆院両補選、東京でも福岡でも過去最低の投票率となった、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その20)

10月23日投開票の衆院両補選は、告示直前に共産が候補を取り下げる形で野党共闘が成立したにもかかわらず過去最低の投票率となり(東京10区35%、福岡6区45%)、いずれも与党候補が圧勝し、野党候補は完敗した。東京10区の投票率などは過去最低だった2014年…

新潟県知事選で大失態を演じた蓮舫・野田民進執行部、野党共闘は「野田抜き」でなければ進まないだろう、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その19)

2016年10月16投開票の新潟県知事選で、原発再稼働に反対する知事が鹿児島県に次いで誕生した。特筆されるのは、民進が与党候補を支援する連合新潟(電力総連)の意向を受けて野党共闘から脱落し、「自主投票」を決定したにもかかわらず、野党候補が「野田抜…

民進党は野党共闘に本気なのか、衆院東京10区補選の様子では、蓮舫・野田執行部は「食い逃げ」戦略を描いているような気がする、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その18)

10月11日告示、23日投開票の衆院補選が東京10区と福岡6区で始まった。両選挙区ではいずれも野党共闘が成立して民進党候補に一本化されたが、内情は複雑で選挙運動がいっこうに盛り上がらないらしい。東京10区に関して言えば、与党側も内幕は複雑…

芹川日経論説主幹の「民進は全体、右向け右!」論説は、自民党議員の総立ち拍手を促した安倍首相の所信表明演説に通じるものがある、日本の秋の空にもそろそろ全体主義の気配が色濃くなり始めた、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その17)

芹川日経論説主幹の「民進は全体、右向け右!」の論説を読んで、まず私が最初に感じたことは「全体主義」(軍国主義)のきな臭い匂いだった。私のような戦前生まれの者には、毎朝校庭で「右向け右!」と号令を掛けられ、整列させられた記憶がいまだ鮮明に残…

「民進は全体、右向け右!」、芹川洋一・日本経済新聞論説主幹の驚くべき論説(2016年10月3日)を読んで、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その16)

本論に入る前に東北の復興状況について一言記したい。宮城県の石巻専修大学で10月1日から開催された災害復興学会の前に、石巻市半島部の漁村の復興状況を現地見学してきた。目立ったのは巨大防潮堤があちこちで着工中なのに対して、高台移転や復興住宅の建設…

気になる次期衆院選での野党共闘の行方、世論調査では「共闘すべきでない」が「共闘すべきだ」を大きく上回っている、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その15)

第192臨時国会が9月26日に召集された。安倍首相は同日午後、衆参各院の本会議で所信表明演説を行い、参院選ではまったく触れなかった憲法改正を取り上げ、国会の憲法審査会で与野党の立場を超えて議論を深めるよう求めた。予想通りの展開だ。だが、テレビニ…

蓮舫・野田体制への激しいバッシングが原因で若干の軌道修正か(?)、蓮舫民進党代表は9月23日の野党党首会談で、衆院選においても「できる限りの協力」を確認した、民進党代表選について(7)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その14)

蓮舫・野田体制がスタートした9月21日の両議院総会の翌日、22日付各紙の民進党新執行部に対するバッシングは凄まじかった。二重国籍問題で蓮舫氏を一貫して批判してきた産経新聞は別格だとしても、その他の各紙においてもご祝儀記事とは程遠い批判的論調が目…

民進党代表選は極めて低調だった、党員・サポーターの投票率は41%でしかなかった、蓮舫新代表は果たして「選挙の顔」になれるのだろうか、民進党代表選について(6)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その13)

野田氏を執行部の要に起用した民進党人事は、その後も迷走を続けている。この間書かなければならないことは山ほどあったが、京大吉田寮セミナーの準備に手を取られて間があいてしまった。本題に入る前に少しだけ紹介したい。「21世紀の京都大学吉田寮を考え…

蓮舫民進党新代表は野田前首相を民進党幹事長に据える人事案件を示した、9月16日早朝のNHKニュースは本当なのか、民進党代表選について(5)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その12)

今日9月16日の早朝、NHKラジオのニュースを聞いて驚愕した。民進党代表選で新代表に選出さればかりの蓮舫氏が、次の焦点である幹事長人事について野田前首相の起用を提案するというのである。早速、朝日、毎日、日経各紙の朝刊を調べてみたが、そんな…

「徹底的に行革やる」と公約する蓮舫氏は、「身を切る改革」の維新の党とどこが違うのか、「身を切る改革」が民進党の党是になれば、野党共闘は次期総選挙で大敗する、民進党代表選について(4)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その11)

過日の毎日新聞の報道によれば、民進党代表選で蓮舫氏が第1回投票で過半数を占める勢いなのだという(毎日新聞、2016年9月8日)。その後、各紙の調査でも同じ傾向だというからその通りなのだろう。国会議員票で蓮舫氏がリードしているのに加えて、地方票で…

前原氏の推薦人に名を連ねた京都選出民進党国会議員(福山氏、泉氏など)を支援したのは誰か、野党共闘分断論者を野党共闘支持者が支援する究極の愚かさ、民進党代表選について(3)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その10)

民進党代表選が行われているが、正直なところいっこうに盛り上がらない。9月7日の毎日新聞(東京夕刊)では、「代表選中ですが、民進党にもの申す このままでは万年野党の道か」との特集ワイド記事までが組まれる有様だ。記事の趣旨は、「野党共闘のあり方…

民進党代表選における前原氏の役割が明らかになった、民進党内の改憲勢力を糾合し、野党共闘路線を分断するためだ、民進党代表選について(2)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その9)

2016年9月2日、民進党代表選に立候補したのは、蓮舫氏、前原氏、そして新顔の玉木氏の3人となった。玉木氏は、告示日直前まで推薦人20人を集めることができず、代表選は蓮舫、前原両氏の一騎打ちになると見られていた。しかし辛うじて立候補できた…

旧民主党政権崩壊の「戦犯の一人」前原氏が、なぜいま民進党代表選に出馬するのか、民進党リーダーの世代交代による自らの政治生命の危機に対処するためか、それとも野党共闘路線を分断するためか、民進党代表選(1)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その8)

9月になると、民進党の代表選(9月15日投開票)が始まる。9月2日の告示日を控えて目下代表選に名乗りを上げているのは、民進党代表代行の蓮舫氏と旧民主党代表の前原氏の二人だけだ。おそらくこの二人の決戦投票になるのだろう。蓮舫氏は選挙区が東京…

〝小池新党〟の可能性を否定できない、首相官邸では都議会自民党に向けられた都民の怒りの「受け皿」にするべく、小池新党を仕立てようとしている、東京都知事選余聞(2)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その7)

都知事選直後から「小池新党」をめぐる噂が絶えない。過半数という圧倒的な自公与党会派を前にして徒手空拳で戦いを挑むことなど、小池知事は毛頭も考えていないからだ。彼女には粘り強い水面下の交渉で与党会派を手なずける気持ちもなければ、ボス連中と妥…

東京一極集中は日本を救うか? 市川宏雄氏の「耕論=東京こそ日本のエンジン」」(朝日新聞2016年8月2日)を読んで、東京都知事選余聞(1)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その6)

毎月コラムを連載している『ねっとわーく京都』10月号(9月5日発売予定)に、「人口減少時代、東京一極集中は日本を亡ぼす」との論考を書いた。東京都知事選を考える場合、「東京都をどうするか」という課題は常に「東京一極集中をどう考えるか」というテー…

稲田防衛相が靖国参拝を「パス」する理由、海外視察で靖国参拝を誤魔化すのはなぜか、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その5)

8月12日の各紙電子版は、「稲田氏、終戦記念日に靖国参拝を見送り」と伝えた。防衛省が12日、稲田防衛相が13〜16日の日程でアフリカ北東部のジブチを訪問し、自衛隊の派遣部隊を視察すると発表したからだ。これで、稲田氏が靖国参拝を強行する(に…