2017-01-01から1年間の記事一覧

民進党解体の〝戦犯〟前原氏が「後悔ない」「引退考えない」を公言する無責任さ、厚顔無恥さ、立憲民主を軸とした新野党共闘は成立するか(9)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その96)

不愉快極まる1年だった。この1年は、安倍首相夫妻の森友・加計疑惑などに象徴される国政私物化の横行や居直り、財務省や国交省官僚の公文書破棄による事実隠蔽など「安倍1強体制」の下で権力腐敗が加速度的に進行した1年だった。にもかかわらず、政権に…

共産党の総選挙総括を読んで感じたこと、近代政党としての透明感がない、立憲民主を軸とした新野党共闘は成立するか(7)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その94)

共産党の総選挙総括に関する報告を「しんぶん赤旗」(2017年12月4、5日)で読んだ。結論は、市民と野党の共闘の勝利、共産党の躍進という2つの大目標の達成に向けて頑張ったが、前者は重要な成果を上げたものの、後者は比例代表の20議席(606万票、11・4…

この総選挙はいったいなんだったのか、総選挙後に広がる野党状況の異変、立憲民主を軸とした新野党共闘は成立するか(6)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その93)

総選挙が終わってからというものは、社会や政治を取り巻く空気がどす黒く澱んでいるように思えて仕方がない。息苦しいというか、重苦しいというか、諦めとも無力感とも付かないどんよりとした空気が上から下まで覆っている感じなのだ。深呼吸しようにも力が…

日本政治の劣化と退廃を象徴する出来事(事件)だった、小池都知事の希望の党代表辞任が物語るもの、立憲民主を軸とした新野党共闘は成立するか(5)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その92)

小池東京都知事が希望の党代表を突如辞任した翌日、一連の「小池騒動」を報じた11月15日の各紙朝刊には、「投げ出し」「丸投げ」「風頼み」「身勝手」「無責任」「不信」「分裂」「瓦解」など、最大級の侮蔑を意味する言葉が紙面に躍った。小池氏が臨時…

上からの「常幹声明」の徹底討議だけでは選挙総括が一方通行になる、立憲民主を軸とした新野党共闘は成立するか(4)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その91)

トランプ旋風が東南アジア一帯に吹き荒れる中、もう総選挙のことなど何処かへ吹き飛んでしまったような気がする今日この頃だ。それほど昨今の情勢の移り変わりは早いので今さらとは思うが、それでも周回遅れの話をするのも無駄ではないと思い直して書くこと…

若者に支持されない政党には未来がない、体質改善できない政党は生物学的法則で淘汰される、立憲民主を軸とした新野党共闘は成立するか(3)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その90)

前回の拙ブログで、共産党の得票率低下(京都選挙区)の原因は支持者の高齢化による活動力の低下にあると書いた。なぜ、共産の支持者がかくも中高年層に偏っているのか。その理由として、民主集中制に象徴されるような共産の「組織文化」に若者たちが馴染め…

京都選挙区は2017年衆院選の日本の縮図となった、立憲民主を軸とした新野党共闘は成立するか(2)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その89)

2017年衆院選に臨んで前原民進党代表が小池東京都知事と共謀し、騙まし討ち的に強行した民進党解体劇は野党共闘の分断という当初の目的を果たしたものの、本命の「民進党解体=希望の党躍進」という肝心の目標は果たせなかった。前原氏は10月27日の…

「神さま、仏さま、前原・小池さま」のお陰で自民が圧勝した、立憲民主を軸とした新野党共闘は成立するか(1)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その88)

投票前の予想をはるかに超える自民の圧勝だ。選挙前の国会で失態の限りを尽くしてきた自民の問題議員・暴言議員までが軒並み当選しているのだから、まったく嫌になる。全ての原因は野党側の「オウンゴール」によるものであり、野党共闘が分断されて候補者が…

希望の党、風と共に去りぬ、明確な対抗軸を持たない野党は消えるのみ、国民世論は安倍内閣を拒否し始めた(15)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その87)

今回の衆院選はいったい何だったのだろうか。各紙の中盤戦から終盤戦の情勢分析によれば、森友・加計疑惑隠しのため「大義なき解散」に打って出た安倍政権が300議席に迫ると伝えられる一方、野党共闘の要になってきた共産党が現状維持もままならない厳しい情…

希望の党の失速で前原民進党代表はどうなる(2)、行き場を失った策士には戻る場所もない、国民世論は安倍内閣を拒否し始めた(14)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その86)

選挙戦が中盤に差しかかって希望の党の失速状態がいよいよ顕著になってきた。毎日新聞の衆院選中盤情勢分析(10月16日)によれば、「自民堅調」「希望失速」「立憲躍進」の傾向がますます顕わになってきている。自民は単独で300議席を超える可能性が…

希望の党の失速で前原民進党代表はどうなる(1)、策を弄する者は策に溺れる、国民世論は安倍内閣を拒否し始めた(13)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その85)

総選挙公示日の直前、かねてから計画していた北海道空知地方の旧産炭地域調査に出かけた。以前からの計画なのでいまさら予定を変更するわけにもいかず、赤平・三笠・岩見沢・歌志内・夕張など空知地方をレンタカーで回ったのだ。同行者3人はいずれも研究室…

NHKは死んだ! 「モリカケ疑惑」に一言も触れない日曜討論なんて存在価値ゼロだ、国民世論は安倍内閣を拒否し始めた(12)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その84)

いま、NHK日曜討論を見終えたばかりだ。驚いたことに「衆院選10日公示、党首討論」と銘打った75分の長時間番組なのに、「森友・加計疑惑=モリカケ疑惑」に関する討論が一言も出てこなかったのだ。安倍首相の酒食仲間である島田某解説委員が討論を強…

「寛容な改革保守政党」を目指す希望の党は、選別と排除の独裁ポピュリスト政党だった、国民世論は安倍内閣を拒否し始めた(11)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その83)

小池新党「希望の党」に対する世論の風向きが急速に変わりつつある。小池氏が希望の党の代表に就任した頃の怒涛のような勢いは影を潜め、お洒落なスーツで包まれた彼女の姿の中からくっきりと独裁者のシルエットが浮かび上がってきたからだ。このままでいく…

前原民進党解体劇は「名を捨て実も失う」結果に終わる、野党第1党が一夜漬けのポピュリスト政党にのみ込まれる奇怪さ、凄まじさ、国民世論は安倍内閣を拒否し始めた(10)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その82)

前原代表が推進する民進党解体劇が「名を捨て実も失う」危機に直面している。9月28日の民進党両議員総会で満場一致で決まった「名を捨てて実を取る」シナリオが破綻し、直後から「話が違う」事態が続々と出てきているからだ。なにしろ小池希望党代表が、…

前原民進党代表の表明する1対1は、「与党 vs 野党共闘」ではなくて「与党 vs 小池新党(民進解体)」の1対1だった、国民世論は安倍内閣を拒否し始めた(9)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その81)

今日9月28日、臨時国会が開かれ冒頭解散が行われる。首相の所信表明演説もなければ、与野党の代表質問もないという前代未聞の暴挙だ。国権の最高機関である国会(衆院)が国政案件の審議ではなく、安倍政権の国政私物化(森友・加計疑惑など)の責任追及…

迷走する前原民進党を直撃するか、解散風が強まっている、国民世論は安倍内閣を拒否し始めた(8)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その80)

この9月28日、野党各派が要求してきた臨時国会が漸く召集されるのだという。憲法違反もいいところだが、安倍政権がここまで引き延ばしたのはそれなりの理由があってのことだ。言うまでもなく、解散時期とセットで臨時国会の召集を考えてきたからだ。メデ…

 東京都議選で民進党東京都連を解体させた連合が、今度は「民進党解体=野党再編」に乗り出した、野党共闘の解体は民進党の解体に通じる、国民世論は安倍内閣を拒否し始めた(7)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その79)

民進党の「花」、山尾志桜里氏がW不倫疑惑で離党表明をした9月7日、前原代表は新執行部を引き連れて東京・神田の連合本部を訪れ、来る総選挙の支援要請をした。どんな話が行われたかはつまびらかではないが、前原氏は「働く者の立場で政治を行い、自民党…

 前原新代表選出で民進党はどうなる、野党再編か野党共闘か、国民世論は安倍内閣を拒否し始めた(6)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その78)

民進党代表選翌日の9月2日、各紙は前原氏の代表選出を大きく伝えた。その中で目立ったのは、前原新代表の選出で民進党が野党再編に向かうのか、野党共闘を継続するかについての観測記事だった。各紙の社説と主な見出しを紹介しよう。【朝日新聞】 「社説、…

民進党代表選が明日9月1日に迫った、野党共闘に否定的な日経世論調査結果(2017年8月25〜27日実施)をどうみる、国民世論は安倍内閣を拒否し始めた(5)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その77)

日経新聞が8月25〜27日に実施した世論調査では、安倍内閣に関する調査項目に加えて民進党代表選の項目もある。前原氏と枝野氏のどちらが次の代表にふさわしいか、民進党が次期衆院選で共産党と共闘すべきかの2問だ。市民共同+野党共闘を推進してきた人たち…

民進党代表選は、果たして保守系(前原氏)とリベラル系(枝野氏)の対決なのか、前原氏の地元、民進党京都支部の動きは複雑だ、国民世論は安倍内閣を拒否し始めた(4)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その76)

8月21日告示の民進党代表選が始まった。各紙の報道では「前原・枝野一騎打ち」との見出しが躍り、民進党内の保守系とリベラル系が真正面から対決しているかのような構図が描かれている。全国的に見ればそうかもしれないが、前原氏の地元京都では必ずしも…

次から次へと出てくる森友・加計疑惑の新事実、安倍内閣改造は政権浮揚につながらない、国民世論は安倍内閣を拒否し始めた(3)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その75)

安倍内閣改造直後の数日間、マスメディア各社による世論調査が一斉に行われた。調査実施日は、毎日、読売、日経、共同通信が8月3、4日、朝日が8月5、6日だ。内閣改造後の内閣支持率の動向は、各社によって相当の違いがあるとはいえ、いずれの結果も支…

森友学園の籠池夫妻が漸く逮捕された、籠池夫妻逮捕が財務省捜査につながるかどうかは、内閣支持率の動向に懸かっている、国民世論は安倍内閣を拒否し始めた(2)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その74)

2017年7月31日、大阪地検特捜部は、学校法人森友学園(大阪市)による国の補助金不正受給事件で、前理事長の籠池泰典容疑者と妻諄子容疑者を詐欺容疑で逮捕した。籠池容疑者は「天性の詐欺師」と言われただけあって、身体中のどこを叩いても埃が出て…

「李下=国家戦略特区」に冠を正し、「瓜田=加計学園」に履を納(い)れた安倍首相は、もはや「丁寧なウソ」をつくしかなかった、国民世論は安倍内閣を拒否し始めた(1)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その73)

7月24日、25日の衆参予算委員会審議のテレビ中継を断続的に見て、もはや安倍内閣は退場するしかないとの感を一層強くした。「丁寧に説明する」とは「丁寧にウソをつく」ことだったのであり、裏付けのない発言を「性懲りもなく繰り返す」ことだったので…

安倍首相に残された道はもはや内閣総辞職しかない、仙台市長選での野党系候補の勝利、毎日新聞世論調査の内閣支持率26%がその道を示している、国民世論は「脱安倍」へと着実に向かい始めた(41)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その72)

拙ブログで「国民世論は『脱安倍』へと着実に動き始めた」とのシリーズを書き始めたのは、昨年暮れの12月26日のことだった。それから半年余り、漸くこのサブタイトルを外す時が来た。次のサブタイトルは「安倍内閣は国民世論に見捨てられた」とでもしよ…

稲田防衛相のPKО日報に関する国会虚偽答弁の発覚で、安倍政権の内閣改造作戦は台無しになった、国民世論は「脱安倍」へと着実に向かい始めた(40)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その71)

京都では祇園祭の季節を迎えて連日猛暑が続いている。昨年の祇園祭は「くじ改め」(山鉾巡行の順番を確かめる儀式)の前で観覧する機会に恵まれたが、今年はさすがの暑さに閉口してパスし、家の中に引きこもっていた。なのに、政界では安倍政権の失態が次か…

読売新聞といえども、もはや安倍内閣支持率の急落は止められない、いよいよ内閣総辞職を社説に掲げるときが来た、国民世論は「脱安倍」へと着実に向かい始めた(39)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その70)

7月10日の読売新聞朝刊は、1面から3面まで安倍内閣支持率が急落したことに関する特集記事で埋められている。1面トップは、今回の世論調査(7月7〜9日実施)の内閣支持率が前回調査(6月17〜18日実施)49%から13ポイント下落して36%となり、2012年12月の第2…

安倍私党グループによる露骨な官僚人事で国家統治機構の正統性が揺らぐ、「お友達政治」(国政私物化)の影響は政権与党のみならず官僚機構全体にも広がり始めた、国民世論は「脱安倍」へと着実に向かい始めた(38)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その69)

安倍首相は7月4日の閣議で各省庁の主な幹部人事を決めた。菅官房長官は記者会見で「適材適所」などと言い張っているが、その内実は安倍私党グループによる「森友疑惑」「加計疑惑」隠しのための露骨極まりない謀略人事だと言っていいだろう。その象徴が「…

安倍政権の終焉を告げる都議選の歴史的大敗、都民に審判されたのは自民党東京都連ではなく安倍政権そのものだった、国民世論は「脱安倍」へと着実に向かい始めた(37)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その68)

全国注目の的、東京都議選が2017年7月2日投開票され、自民党が歴史的大敗を喫した。候補者60人を擁立して安倍首相をはじめ総力戦で臨んだ自民党は、過去最低の38議席を大幅に下回る23議席(現有57)に止まり、都議会議長や都議会自民党幹事長…

安倍内閣支持率急落の根本原因は「首相の信頼」が失われたことにある、政権の土台である「信なくば立たず」が喪失した安倍政権への打撃は大きい、国民世論は「脱安倍」へと着実に向かい始めた(36)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その67)

読売新聞が、内閣の支持・不支持の理由として6つの回答を用意している。これをグルーピングすると、およそ3つのグループに分かれるように思う。 〇第1グループ、支持政党やそれらに対する相対的評価を基準にして内閣の支持・不支持を決める回答。「自民党中…

安倍首相の御用達新聞、読売新聞の内閣支持率世論調査(2017年6月19日発表)を検証する、政策よりも人格で否定された安倍政権の末路、国民世論は「脱安倍」へと着実に向かい始めた(35)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その66)

安倍内閣の支持率が一斉に下がった。新聞各社の2017年6月世論調査によれば、内閣支持率は読売49%、日経49%、朝日41%、毎日36%と軒並み急落した。だが、読売・日経と朝日・毎日とでなぜこれほどの違い(差)が出るかについては、誰しもが不…