2021-06-01から1ヶ月間の記事一覧

イタリアのベネチアがオーバツーリズム(観光公害)で「世界危機遺産」に登録勧告、京都の世界文化遺産も仁和寺前ホテル建設計画で同様の運命に、コロナ禍でも突き進む京都観光(番外編5)

1987年に世界文化遺産に登録されたイタリアの「ベネチアとその潟」に対し、ユネスコ(国連教育科学文化機関)の諮問委員会は2021年6月21日、同地域を危機にさらされている世界遺産「危機遺産」のリストへの登録を勧告した。危機遺産とは、武力紛争、自然災害…

ポストコロナ戦略のない観光政策ではこの難局を乗り切れない、コロナ禍でも突き進む京都観光(番外編4)

観光学者でもなく経営学者でもない私が、京都の観光需要の落ち込みについてあれこれ言うのは慎まなければならないと思う。ところがその一方、京都市の観光政策について物言う研究者がいないのはおかしい―とも思うのである。市の観光関係の審議会や有識者会議…

民泊新法の施行から3年、廃止件数の増加で民泊は減り続けている、コロナ禍でも突き進む京都観光(番外編3)

住宅での宿泊事業を認める民泊新法(住宅宿泊事業法)が施行されたのは2018年6月15日、あれから今年6月で丸3年になる。日経新聞(2021年6月12日)は、新型コロナ禍でインバウンド(訪日外国人)需要が消失した現在、苦境に喘ぐ民泊事業者の姿をこう伝えてい…

京都はいま究極の〝オーバーホテル〟状態なのに、なぜ門川市長はホテル誘致を止めないのか、コロナ禍でも突き進む京都観光(番外編2)

毎月インターネットで送られてくる『京都市観光協会データ月報』を見ると、業界関係者ならずとも目を背けたくなるような数字が並んでいる。最新号(2021年4月)によれば、新型コロナ発生前の2019年4月、新型コロナ発生直後の2020年4月、そしてパンデミックが…

『ねっとわーく京都』連載コラム、「広原盛明の聞知見考」の再開にあたって、「コロナ禍」でも突き進む京都観光(番外編1)

日本を代表する観光都市京都は、いまコロナ禍の中で〝どん底〟に沈んでいる。「閑古鳥が鳴く」といったありふれた状況ではなく、まさに閑古鳥も鳴かないほどの暗闇の中に沈んでいるのである。2年余り前のインバウンドブームに酔いしれていたころの話はもはや…