2008-01-01から1年間の記事一覧

地方公務員100万人の臨時雇用で麻生予算の組み替えを、(福田辞任解散劇、最終回)

歳末ギリギリになっても、この頃は日々「派遣切り」や「雇い止め」一色の暗いニュースばかりだ。厚生労働省の発表によれば、来年3月までに職を失う派遣労働者数がつい先日の3万人台から一挙に8.5万人に跳ね上がった。また大和総研は、金融危機の深刻化を…

いまこそ、地方公務員を増やすべきだ、(福田辞任解散劇、その16)

日銀が12月15日に発表した「企業短期経済観測調査」(日銀短観)を受けて、昨16日は日本中でさながら「日本株式会社」の“不況大合唱デー”の様相を呈した日だった。新聞各紙は1973年第1次石油ショック以来の「34年ぶりの景況感の悪化」を大々的…

“道楽者”の類では政治はできない、(福田辞任解散劇、その15)

麻生首相の「ダッチロール」(迷走状態)もいよいよ墜落寸前の段階に差し掛かったようだ。昨日今日の各紙が挙ってその窮状を伝えているように、「バラマキ給付金」は日を追うごとに不評の度を深めているし、特定道路財源の一般財源化は道路族の手でひっくり…

麻生・小沢党首討論は「やらせ番組」か、(福田辞任解散劇、その14)

麻生政権の誕生は、もともと物事すべてを「客観的に見る眼がある」と自負する福田前首相が、自分では次の総選挙に勝利できないとあっさりとピッチャーマウンドを降板し、麻生氏にリリーフを託したことに起因している。だから麻生氏は、「国民的人気」のある…

2大政党制の虚構と破綻、(福田辞任解散劇、その13)

世界金融危機の煽りを食って、日本の自動車産業は大幅な輸出減や国内需要減に直面している。だから、国内外の生産ラインを止めるとか調整するとかして、資本はなんとかこの危機を乗り切ろうとしているのだろう。しかし見過ごせないのは、これを契機に派遣労…

宰相の器でない宰相の辛さ、(福田辞任解散劇、その12)

このところ、麻生首相の迷走ぶりが目立つ。その極みが「定額給付金」という選挙前の公金のバラマキだろう。「定額給付金」には、もともと2つの不純な政治目的があった。ひとつは公明党との連立(野合)を維持するための「連立与党買収コスト」、もう一つは…

ブッシュとともに去りぬ、(福田辞任解散劇、その11)

オバマ氏がアメリカの次期大統領に確定した。この数日間、ほとんど衛星放送の外国ニュースばかり見ていたが、キャスターや解説者の興奮ぶりがもの凄かった。まるでアメリカに「革命」が起ったようなはしゃぎぶりだ。無理もない。それほどブッシュ大統領の8…

ぶざまな小沢民主党、(福田辞任解散劇、その10)

麻生首相が昨日記者会見をして「当面は解散しない」といった。それ以前から「政局よりも政策」と言っていたので、「予定の行動」というところだろう。解散すれば自民党の議席が確実に減るという予測が出ていたのだから、常識的にいえば「負ける勝負」はしな…

世界同時不況に関するアメリカの論調の変化、(福田辞任解散劇、その9)

「資本主義の未来」という表題に釣られて、時々しか読まない『ニューズウィーク日本版』(2008年10月29日号)を買ってみた。「レーガン主義の終焉とグローバル経済の明日」というサブタイトルが目に入ったこともあるが、フランシス・フクヤマ(ジョンズ・ホ…

浮かび上がってきた自民・民主2大政党による政権たらい回し構図、(福田辞任解散劇、その8)

つい先日、「朝日21関西スクエア」の会員交流集会が大阪であった。といっても読者の方々にはピンと来ないかもしれないが、朝日新聞大阪本社が組織した500人余りの「関西からのメッセージ集団」と称する各界の人たちの交流会である。不断はあまり会うこ…

御名御璽閣下、麻生首相のジレンマ、(福田辞任解散劇、その7)

日本人のノーベル物理学賞3人受賞という久方ぶりのおめでたいニュースが昨日今日は流れた。だが、それ以外は「ブラックマンデー」など世界恐慌ばりの暗いニュース一色の毎日だ。昨日から証券市場ではアメリカは1万ドル割れ、日本は1万円割れの「底割れ状…

暴言三、四羽烏の末路、(福田辞任解散劇、その6)

いつの世にも暴言を繰り返す類の人物には事欠かないものだが、最近のその種の暴言には、「失言」ではなくて「確信犯」的なものがやたら多い。「暴言三羽烏」いや「四羽烏」とでも名付けて、最近の目立つ人物はというと、少し古いところでは石原東京都知事、…

この首相にしてこの大臣、(福田辞任解散劇、その5)

中山国土交通大臣が就任後わずか5日目で辞任した(更迭された)。さすがイギリスのタイムズ紙が「不快な失言癖のある派手な国粋主義者」と評した麻生首相の任命した大臣だけある。「この首相にしてこの大臣」というべきか、さしずめ中山氏は「確信犯的な暴…

口紅つけても豚は豚、ニューヨークタイムス、(福田辞任解散劇、その4)

筋書き通り麻生世襲議員が自民党総裁に選出され、麻生内閣が発足した。閣僚18人のうち実に3分の2近い11人が世襲議員というのだから、世襲議員でなければ、もはや閣僚にも首相にもなれない政党が自民党だ。世襲になればなるほど遺伝子は劣化するという…

あとは野となれ山となれ!(福田辞任解散劇、その3)

福田辞任解散劇もいよいよ「佳境」に入ってきたようだ。輸入汚染米事件は「規制緩和」の波に乗って底知れぬ広がりを見せているし、当初は「これは業者の責任だ」(農水省には責任はない)と平然と居直っていた農水次官も更迭された。また「ジタバタしない」…

あとは野となれ山となれ!、(福田辞任解散劇、その2)

福田辞任解散劇は、「客観的に自分を見ることのできる」福田首相自身が描いた稚拙なシナリオだった。彼が自民党集会の席上で「ワクワクするような総裁選挙をやってほしい」といったように、自民党の総裁選挙を民主党の代表選出の日程にぶっつけ、自公政権の…

あとは野となれ山となれ!、(福田辞任解散劇、その1)

長い間の夏休みで「つれづれ日記」も一緒に夏休みをした。読者のみなさまには、「ともづれ日記」に名前を変えろとお叱りを受けるかもしれない。言い訳をすると、今年の夏休みは、インドネシアの古都ジョグジャカルタでの震災復興ワークショップ、北海道夕張…