11月16日(土)13時30分から、京都の龍谷大学深草キャンパスで「京都96条の会」の発足記念シンポジウムが開催され、廣渡清吾専修大学教授(日本学術会議前会長、元東大社会科学研究所長)の記念講演がある、(改憲勢力にいかに立ち向かうか、臨時版)

 突然のお知らせで恐縮だが、明日11月16日の午後1時半から龍谷大学深草キャンパスで「京都96条の会」の発足記念シンポが開催される。基調講演は日本学術会議前会長の廣渡清吾氏、タイトルは「約束と希望としての日本国憲法――安倍政権の反動的憲法政策を糺す」というもの。廣渡氏のレジュメはA4版24頁にわたる大部のもので、日本国憲法自民党改憲草案の対照表も付けられており、資料価値としても高い。

 「京都96条の会」は、憲法学者樋口陽一氏を代表とする96条の会が今年6月14日に東京で発足して以来、全国で初めて結成される地域レベルの96条の会だ。呼びかけ人は憲法学者を中心に、弁護士、ジャーナリスト、編集者、歴史家など多彩なメンバーが30人近くにわたって参加している(私も末席をけがしている)。国籍もフランス、アメリカなどにわたり、日本国憲法を国際的な視野で捉え直そうという趣旨を反映している。呼び掛け文の一部を紹介しよう。

 「憲法は、日本国に住む個人と、強大な権力や暴力装置を備えた国家の関係を決める大切な基本原理です。ところが、その憲法の下に制定される民法や刑法ほどには、わたしたちの身近な生活とは一見すると関係がないかのように考えられがちです。ですが、わたしたちの健康にとって安全な空気や水が不可欠なように、憲法は、わたしたちが安心して社会で生きるために、そしてしっかりと基本的人権が尊重されるために不可欠な存在です。そこでわたしたちは、京都を拠点に、立憲主義、そして憲法とはどのような存在なのかを広く市民の皆さんと一緒に学び、自由に論じあえる会を結成いたします」

 「京都は、日本の古都であると同時に、多くの自然と産業にもめぐまれ、たくさんの大学があり、各地・各国の人びとが集う都市であり、京都人として多くの外国人が暮らす町です。わたしたちは、日本国憲法は〈わたしたち〉日本国民だけのものではなく、日本国憲法をうんだ国際社会の人びとと共有し、ともに育んでいくものだと考えています。日本国憲法を一緒に考えるなかで、京都人の知恵や国際的な意識が反映された〈わたしたち〉の憲法への想いを一緒に語り合ってみませんか?」

 龍谷大学深草キャンパスは、京都駅から南へ3キロの位置にあり、京阪深草駅(急行は止まらない)、JR稲荷駅(快速は止まらない)、地下鉄くいな橋駅のいずれかの駅から徒歩10分の場所にある。会場は22号館101教室、13時開場、13時半開会の予定になっているので、関心のある方は参加してほしい。なお資料代として1人500円を頂くことになっている。