2015-01-01から1年間の記事一覧

柳の下に二匹目の泥鰌(どじょう)はいない、大阪都構想住民投票に「一か八か」を賭けた橋下市長は辞めるしかない、大阪府議選・市議選から都構想住民投票へ(9)、橋下維新の策略と手法を考える(その27)

大阪都構想住民投票を1週間後に控えた5月9、10日の両日、各社一斉に世論調査が行われた。結果はいずれも反対が賛成を上回っているものの伯仲しており、終盤の情勢次第では逆転もあり得るとの予測だ。終盤になっても賛否が依然として伯仲していることに…

大阪都構想住民投票の終盤戦になって流言飛語が飛び交うようになった、誰が飛ばしているのか知らないが、「泥仕合」にならない冷静な議論と判断が必要だ、大阪府議選・市議選から都構想住民投票へ(8)、橋下維新の策略と手法を考える(その26)

前々回頃から、拙ブログに対して多くのコメントが寄せられるようになった。東京の常連(辛口)氏や関西の方々からの反応も多くなり、それに創価学会員の方からも時折率直なコメントがやってくる。都構想の住民投票が終盤に差し掛かり、地元大阪はもとより全…

大阪都構想住民投票の投票率が上がりそうだ、市民の間では「なんとなく?」が「とんでもない!」に変わり始めたのではないか、大阪府議選・市議選から都構想住民投票へ(7)、橋下維新の策略と手法を考える(その25)

4月28日から始まった19日間にわたる都構想住民投票が折り返し点を迎えた。大阪市選管によると、期日前投票は6日間で8万人(1日平均1万3千人)を超えたという。2011年の大阪府知事・市長ダブル選挙のときの期日前投票が6日間で5万人(同8千…

大阪都構想住民投票へ市民の関心が飛躍的に高まってきている、テレビ討論が橋下市長の素顔を暴きはじめた、大阪府議選・市議選から都構想住民投票へ(6)、橋下維新の策略と手法を考える(その24)

このところ、大阪都構想に関するマスメディアの報道姿勢に少し変化を感じる。典型的なのはテレビ討論の形式が変わったことで、かっては橋下氏の言いたい放題だったのが、最近では発言時間を決めて賛成・反対の意見を公平に聞くようになった。このことは報道…

再び問う、公明党は本気で都構想反対の住民投票に取り組むのか、創価学会は都構想成立の場合にどう責任をとるのか、大阪府議選・市議選から都構想住民投票へ(5)、橋下維新の策略と手法を考える(その23)

「八尾・吹田・寝屋川の3市長選における維新候補の敗北で都構想住民投票の潮目が変わった」との私の観測に対して、その後、各方面から「楽観的過ぎる」との疑義が寄せられている。日ごろから定期的に情報交換している大阪市関係者からも、「反対派の姿が見…

八尾・吹田・寝屋川の3市長選で維新派候補が「三タテ」(3連敗)を食う、大阪都構想住民投票の「潮目」が変わった、大阪府議選・市議選から都構想住民投票へ(4)、橋下維新の策略と手法を考える(その22)

大阪都構想住民投票の告示日4月27日は、前日26日投開票の統一地方選(後半戦)の結果が発表される日でもある。今日の朝刊各紙は、統一地方選後半戦のなかでも特に大阪衛星3都市(八尾・吹田・寝屋川)の市長選に焦点を当て、「3市長選 維新全敗、吹田…

大阪都構想説明会は橋下劇場さながら、大阪市の名を借りた維新のタウンミーティングだった、反対派の不参加作戦がこの事態をもたらした、大阪府議選・市議選から都構想住民投票へ(3)、橋下維新の策略と手法を考える(その21)

知人の話に触発されて大阪都構想説明会に出かけた。1日のうちに天王寺区(午前)、東成区(午後)の2つの説明会をハシゴしたのである。天王寺区と東成区は隣接しているもののかなり性格が異なる。前者は転入人口のマンション族が比較的多い街、後者は伝統…

橋下市長は焦っている、橋下市長は追い詰められている、大阪都構想説明会の空気が変わり始めた、大阪府議選・市議選から都構想住民投票へ(2)、橋下維新の策略と手法を考える(その20)

昨日、大阪都構想の説明会に行った知人の話を聞いた。「個人的な感想だが」と前置きして語り始めたその内容は、新聞紙上で伝えられている会場の様子とはかなり異なっていた。結論から言うと、橋下市長は一見冷静そうだが、追い詰められて、かなり焦っている…

公明党は大阪都構想に「賛成」なのか「反対」なのか、住民投票で再び維新と裏取引を「する」のか「しない」のか、大阪府民・大阪市民は公開質問状を出して公明党の態度を確かめなければならない、大阪府議選・市議選から都構想住民投票へ(1)、橋下維新の策略と手法を考える(その19)

「大阪都構想」を争点に4月12日投開票された大阪府議選(定数88)、大阪市議選(定数86)では、大阪維新の会が府議会42議席(得票率41%)、市議会36議席(得票率37%)を得てそれぞれ第1党を確保した。得票率から見ると、維新は2011年…

統一地方選で大阪都構想の行方を決するのは、「橋下人気」の低落、特別区の「区割り」への疑問の広がり、都構想を封印した公明党の選挙戦術の行き詰まりだ、橋下維新の策略と手法を考える(その18)

2日間ほど東京で会合があり、関西を留守にしていた。統一地方選とはいえ、東京は都知事選や都議選はすでに終わっており、今回行われるのは特別区長・区議選だけだかあまり盛り上がっていない。投開票日も大阪からは2週間遅れだから、都内の雰囲気は閑散と…

2014年衆院選でダントツ1位だった維新得票率が都構想賛成率と連動しなくなってきた、共同通信・毎日・産経の共同世論調査を分析する(2)、橋下維新の策略と手法を考える(その17)

2014年衆院選と言えば、12月14日が投開票日だから今から僅か4カ月足らずの前のことだ。このときの大阪市内の政党別比例投票率は、維新33%、自民23%、公明18%、共産14%、民主7%で維新がダントツ1位だった。その後、今年3月の共同通…

大阪都構想をめぐる市民世論が激しく揺れ動いている、世論が「都構想賛成」から「都構想反対」に変わったのは本当だろうか、共同通信・毎日・産経の共同世論調査を分析する(1)、橋下維新の策略と手法を考える(その16)

2015年4月6日、毎日・産経両紙は共同通信社と共同で大阪市内の有権者を対象に4月4、5両日に実施した大阪都構想に関する世論調査結果を発表した。この調査は前回の3月14、15両日の世論調査に引き続くもので、質問項目は全部で12問、うち11…

大阪都構想の前哨戦といいながら大阪都構想を真正面から語らない不思議、維新と公明は統一地方選の争点から大阪都構想を意識的に外そうとしている、反維新派はこの手に乗ってはならない、橋下維新の策略と手法を考える(その15)

2015年統一地方選の4月3日告示日、橋下維新代表の選挙演説を聞いた。大阪でたまたま午前中に会合があり、午後の時間が空いたので街頭演説でも聞いてみようと思って出かけたのだ。場所は此花区のUR高見団地(大阪駅からバスで20分前後の場所)、天…

2015年4月統一地方選で自民・公明の選挙協力はどうなる(2)、公明党は創価学会によって「疑心暗鬼」の渦中に投げ込まれた、橋下維新の策略と手法を考える(その14)

創価学会は罪なことをしたものだと思う。当初、公明党大阪府本部は大阪都構想に反対することで意志統一し、統一地方選では維新との対決姿勢を明確にして戦うはずだった。それが、創価学会の「鶴の一声」でなにもかも滅茶苦茶になってしまい、「常勝関西」の…

2015年4月統一地方選(大阪)で自民・公明の選挙協力はどうなる、2013年参院選、2014年衆院選結果から自公協力の可能性(効果)を分析する、橋下維新の策略と手法を考える(その13)

2015年統一地方選がいよいよ始まった。大阪では全国注目の府議選、大阪市議選が4月3日告示、12日投開票でスタートする。すでに街頭は選挙一色となり、宣伝カーが市内を隈なく走り回っている。今回の大阪府議選・市議選が注目されるのは、いうまでも…

大阪市を解体せず、改正地方自治法に基づき政令市の行政区を「総合区」に格上げするという公明党大阪府本部の代替案は、創価学会の圧力で即刻潰された、学会のいう「自主投票」はマヌーバーではないのか、橋下維新の策略と手法を考える(その12)

3月5日の拙ブログで、「公明党の統一地方選公約、大阪市『総合区』再編方策は本気(本当)なのか、本気(本当)ならば、公明党は住民投票で大阪都構想を粉砕する覚悟を行動で示さなければならない」と書いた。3月1日付けの産経新聞(電子版)が、「橋下…

橋下市長の「改革者イメージ=虚像」をいかに崩すか、目に見える大規模な街頭宣伝・街頭行動が必要だ、3月調査(共同通信)と2月調査(朝日)を比較して(3)、橋下維新の策略と手法を考える(その11)

住民投票が実施される5月17日まであと僅かしか時間は残されていない。橋下市長は「ふわっ」とした民意をつかむことに長けたポピュリストだ。橋下氏の弁舌巧みな街頭演説を聞いていると、多くの聴衆が大阪都構想を「なんとなく」いいもののように思ってし…

大阪市民が大阪都構想に賛成・反対する理由、政策の是非よりも橋下市長への好き嫌いが主因、3月調査(共同通信)と2月調査(朝日)を比較して(2)、橋下維新の策略と手法を考える(その10)

それでは、大阪市民は大阪都構想をどのような理由で賛成、反対しているのだろうか。実はこの回答の分析が一番難しい。なぜかと言うと、世論調査の質問はせいぜい10数問程度に限られ、回答は基本的に「イエス」「ノー」の選択である。もちろん「イエス」「…

大阪都構想住民投票をめぐる大阪市民世論調査結果をどうみるか、3月世論調査(共同通信・毎日新聞・産経新聞)と2月調査(朝日新聞)を比較して(1)、橋下維新の策略と手法を考える(その9)

大阪市議会で都構想協定書が可決された直後の3月14、15の両日、大阪市内の有権者を対象とする共同通信社の世論調査が行われた。この世論調査の結果は3月16日の毎日新聞と産経新聞の紙面で大々的に報じられたので、読者の多くは毎日・産経両紙が独自…

大阪都構想住民投票をめぐる情勢が堺市長選のときに似てきた、中原大阪府教育長のパワハラ辞職が橋下陣営へのボディブローとなって効いている、橋下維新の策略と手法を考える(その8)

大阪都構想法定協議会案の大阪市議会議決を目前にした3月11日、中原大阪府教育長がこれまでの続投意思を翻して突然(遂に)辞職を表明した。府教委は同日夕に臨時会議を開いて辞職を即刻了承し、松井知事も同意して辞職が決まった。中原氏は橋下氏の大学…

住民投票で大阪都構想を否決するには「橋下フアン」に働きかけても無駄だ、大阪都構想に反対でありながら投票に行かない市民に大阪市解体・消滅の危機を訴え、圧倒的多数の「ノー」で大阪都構想を葬ろう、橋下維新の策略と手法を考える(その7)

過日の大阪・豊中市での「大阪都構想を考える」講演会で面白い遣り取りがあった。質疑応答の時間に入って活発な討論となり、そのなかで「橋下フアン」のオバチャンやオジチャンをどう説得するかが議論の中心になった。もちろん若者の間にも多くの「橋下フア…

大阪都構想の是非を問う住民投票で「ノー」の意思を示すため、いまこそ大阪市民が立ち上がるべき時だ、若者、女性、商店主、経営者、町内会・市民団体・PTAなどの関係者、法曹界、各分野の研究者など、われもわれもが「住民投票でノーを突きつける会」を結成して市民に反対を呼びかけよう、橋下維新の策略と手法を考える(その6)

3月6日金曜日の夜、大阪の豊中市で大阪都構想を考える講演会が開かれて100人を超える市民が熱心に討論する機会があった。地元のまちづくり団体が急遽開催したもので、旧知の友人から講師として招かれた。私の話したテーマは「大阪都構想を考える―住民投票…

公明党の統一地方選公約、大阪市「総合区」再編方策は本気(本当)なのか、本気(本当)ならば、公明党は住民投票で大阪都構想を粉砕する覚悟を行動で示さなければならない、橋下維新の策略と手法(その5)

3月1日の産経新聞(電子版)によれば、橋下氏の掲げる大阪都構想に対し、公明党大阪府本部は2月28日、大阪市を解体せずに改正地方自治法に基づいて政令市の行政区を「総合区」に格上げし、区長の権限を拡大する総合区制度を導入するとの代替案を決めた…

大阪都構想住民投票は、橋下市長信任投票にもなればリコール(不信任)投票にもなる、朝日新聞市民世論調査(2015年2月7、8日実施)から考える、橋下維新の策略と手法(その4)

大阪都構想住民投票に関する朝日世論調査結果の最大の特徴は、都構想への賛否が橋下支持、不支持とストレートに結びついていることだ。大阪都構想は橋下維新の「1丁目1番地」なので当たり前と言えば当たり前のことだが、これほど橋下市長への支持、不支持…

大阪維新の会、橋下大阪市長がこれだけ悪行を重ねていながら支持層があまり減らないのはなぜか、朝日新聞市民世論調査(2015年2月7、8日実施)から考える、橋下維新の策略と手法(その3)

朝日新聞がこの2月10日に掲載した大阪都構想に関する市民世論調査結果をみて驚き、かつ油断ならないと感じた。ひとつは、「仮に今、大阪都構想の是非を問う住民投票で投票するとしたら、賛成しますか、反対しますか」の質問に対して、「賛成」35%、「…

公明党は住民投票で大阪都構想に本当に反対するのか、関西創価学会はすでに「自主投票」の方針を決めている、橋下維新の策略と手法(その2)

公明党が大阪都構想について180度態度を変えたとき、「住民投票を実施することには賛成するが、大阪都構想には反対する」との訳のわからないことを言っていた。いまさら論理矛盾を詮索しても始まらないので、その言い分をそのまま受け入れるとすると、結…

大阪維新の会の統一地方選と大阪都構想住民投票への取組みが活発化している、橋下維新の策略と手法(その1)

阪神・淡路シリーズが終わってから暫くしてブログを再開するつもりだったのが、思わぬアクシデント(個人的なこと)に足を取られて今日まで延び延びになってしまった。しかし、その間の政治の流れは恐ろしく速い。安倍政権は止まるところを知らない勢いで、…

2017年10月の次期神戸市長選挙は、阪神・淡路大震災復興事業の「負の総決算=損切り」選挙となるだろう、新長田南地区再開発と神戸空港への対応が市長選の帰趨を決めることになるだろう、阪神・淡路大震災20年を迎えて(最終回)

今年1月3日から集中的に書き始めた「阪神・淡路大震災シリーズ」も今日で30回を数えた。まだまだ書きたいことは山ほどあるが、もうこのあたりで一応の締め括りをして次のテーマに移りたい。最終回のトピックスは、2017年10月の次期神戸市長選をめ…

阪神・淡路大震災20年において、神戸市がいまなすべきことは新長田南地区再開発事業と神戸空港建設事業の歴史的検証だ、神戸市議会に復興事業の調査・検証に関する第三者委員会の設置を提案する、阪神・淡路大震災20年を迎えて(その29)

「阪神・淡路大震災20年シリーズ」を書いてきてつくづく思うことは、20年という長い時間が復興事業の表面を洗い流すことで、当初は見えなかった内部構造が否応なく露出してきていることだ。勿論、見る人の目の付け所によって見えるものは違うが、神戸市…

スカイマークの経営破綻と関空・伊丹空港運営権の入札延期で「ダッチロール」状態に陥った神戸空港をどうする、関空・伊丹・神戸3空港の一体運営への移行は果たして可能か、阪神・淡路大震災20年を迎えて(その28)

ふたたび、神戸空港のことについて語ろう(語らなければならない)。今年1月28日、発着便枠(1日30便)の7割を占めるスカイマークの経営破綻(民事再生法適用)が明らかになって以来、神戸空港は事実上「ダッチロール」状態に陥ったといっても過言で…