2016-01-01から1年間の記事一覧

稲田防衛相の起用が安倍政権崩壊の導火線になるかもしれない、安倍首相は挑発人事のツケを早晩支払わなければならないだろう、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その4)

東京都知事選と安倍内閣の改造が終わったいま、次の国会を前にして政局は奇妙な静寂感に包まれている。なにしろテレビは連日、リオ・オリンピックと高校野球の中継で独占されているので、安倍政権の動向などどこかに霞んでしまった感じなのだ。通常なら、内…

小池東京都知事は「小池新党」を立ち上げるか、橋下大阪府知事は自民党を分裂させて「おおさか維新」をつくった、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その3)

ここ10日間ほど拙ブログは開店休業状態だった。都知事選について書きたいと毎日思いながら、どうしても筆が進まないのである。差し迫った別の原稿があるわけでもないのに、いったいどうしてなのか。最大の原因は、堺市長選や大阪ダブル選のときのように選…

東京都知事選は「ストップ・ザ・アベ!」のきっかけになるか、「ストップ・ザ・サトウ!」を掲げた半世紀前の都知事選勝利は、革新自治体時代の幕開けになった、「3分の2」時代を迎えて(その2)

東京の友人たちから都知事選のいろんな情報が入ってくる。各紙が世論調査を盛んにやっているが、本当の情勢は「よくわからない」のだそうだ。有権者が1100万人を越える首長選挙など、日本中探してもどこにもないからだ。しかも選挙期間が余りにも短い。…

「改憲マスメディア」の意見が分かれている、産経は「自民、結党以来の好機」、読売は「憲法改正は幅広い合意を前提に」、日経は「憲法論議、拙速避けよ」との論調だ、この隔たりは何を意味するか、「3分の2」時代を迎えて(その1)

2016年参院選の結果は、改憲勢力が3分の2超を占めるという最悪のものとなった。戦後の政治史上はじめて、衆参両院で憲法改正発議に必要な3分の2議席を改憲勢力が占めるという由々しき事態が生まれたのだ。しかし、「改憲勢力3分の2」という圧倒的…

「改憲隠し」を最大争点にしたことが却って「改憲勢力3分の2超」を導いた、「改憲勢力3分の2」の罠にはまったのは民進党と共産党だ、2016年参院選を迎えて(その38)

猛暑の最中の参院選だったのに、心の中では寒々とした風が吹きすさぶ選挙だった。選挙前も選挙中もそして選挙後も、埋めることのできない空虚感に襲われた選挙だった。国中が嘘とでたらめを振りまく安倍首相の演説に席巻され、あの得意げな表情が連日テレビ…

序盤戦の「改憲勢力3分の2うかがう」が終盤戦になって「改憲勢力3分の2強まる」へ移行している、安倍政権の虚構がまかり通るこの国はいったい何処へ向かうのか、2016年参院選を迎えて(その37)

今年初めから参院選について延々と書き続けてきた拙ブログが、まさかこんな形で終わろうとは夢にも思わなかった(まだ、結論は出ていないが)。安保法制反対の国民世論が空前のレベルで盛り上がり、憲法改正反対の世論が広く国民に浸透していると信じてきた…

安倍政権の〝参院選争点隠し″がこのまま続いていいのか、テレビ番組は、東京都知事選、イギリスのEU離脱、バングラディッシュ・テロで独占されている、2016年参院選を迎えて(その36)

今回の参院選はいっこうに盛り上がらないといわれる。誰に聞いてもそうなのだから、このままでいくと投票率は空前の低空飛行になるかもしれない。なぜ盛り上がらないのか。先日、親しい友人たちと集まって選挙情勢について素人談義を交わした。結論は、安倍…

「改憲勢力3分の2をうかがう...」、各紙の参院選序盤情勢分析をどう読むか、2016年参院選を迎えて(その35)

先日、「舛添辞職問題が自民党のイメージを低下させている、安倍政権は舛添問題の影響で苦戦を強いられるだろう。次の世論調査が楽しみだ」と拙ブログを書いた。その途端に各紙の参院選序盤情勢分析の結果が6月24日に発表され、1面トップには、判を押し…

舛添辞職問題が自民党のイメージを低下させている、安倍政権は舛添問題の影響で苦戦を強いられるだろう、2016年参院選を迎えて(その34)

いよいよ2016年の参院選が始まった。同じ国政選挙でも「総選挙」という名の衆院選に比べてなんとなく影の薄い参院選だが、今度ばかりは違う。安倍首相がやりたがっていた衆参ダブル選ができなくなり、参院選がダブル選に代わる事実上の「総選挙」として…

舛添辞職問題が自民党のイメージを低下させている、安倍政権は舛添問題の影響で苦戦を強いられるだろう、2016年参院選を迎えて(その34)

いよいよ2016年の参院選が始まった。同じ国政選挙でも「総選挙」という名の衆院選に比べてなんとなく影の薄い参院選だが、今度ばかりは違う。安倍首相がやりたがっていた衆参ダブル選ができなくなり、参院選がダブル選に代わる事実上の「総選挙」として…

自公両党は都知事選候補者擁立を断念せよ、自公与党は3代続けて「欠陥知事」を作った製造者責任を取らなければならない、2016年参院選を迎えて(その33)

舛添都知事がついに辞任に追い込まれた。安倍首相と山口公明党代表が「政治とカネ」疑惑で辞任した猪瀬知事の代替品として太鼓判を押した舛添氏が、猪瀬氏に勝るとも劣らない「欠陥知事」であることが判明し、都民から「使用不能」と返品されたからだ。当然…

「井の中」の都議会自民党、国政の「大海」を知らず、自民都議の「みそぎ質問」は国民の怒りを倍加させ、参院選を敗北に導くだろう、2016年参院選を迎えて(その32)

2016年6月13日午後、舛添都知事の公金流用疑惑に関する都議会集中審議をテレビ番組で断続的に見た。冒頭に質問に立った自民党都議は口調だけは厳しかったが、質問の中身はカラッポでいたずらに時間を空費しただけだった。原稿を横目で見ながら、これ…

舛添都知事問題へのマスメディアの「一点集中」は参院選の争点逸らしだろうか、改憲の「か」の字も言わない安倍首相や自民党候補者に、世論操作の恐ろしさを覚える、2016年参院選を迎えて(その31)

東京都議会が目下開かれているからなのか、このところマスメディアとりわけテレビ報道の関心は舛添知事に集中している。それだけ国民の関心を引きつける光景が連日生々しく展開されているのだから、当然と言えば当然だが、そのことで参院選の争点がかすんで…

アベノミクス・エンジンをフル回転させても「空吹かし」に終わるだろう、エンジン性能そのものが「誇大広告=偽装データ」で粉飾されているからだ、加えて舛添東京都知事がこのまま居座れば、参院選に「花」を添えることは間違いない、2016年参院選を迎えて(その30)

2016年6月1日の夕方、安倍首相は首相官邸で記者会見を行い、消費税率10%への引き上げを2019年10月まで2年半再延期すると表明した。安倍首相は、これまで「リーマンショックや大震災のような事態が起きない限り、消費税の再増税を延期しない…

安倍首相はなぜ衆参ダブル選を回避したのか、舛添東京都知事は辞任するのかしないのか、2016年6月1日には安倍首相の記者会見、舛添都知事の所信表明(都議会)が行われる、2016年参院選(衆参ダブル選)を迎えて(その29)

このところ安倍内閣の支持率が好調に推移している。マスメディア各社が伊勢志摩サミット後(5月28,29日)に実施した世論調査によれば、共同通信55%(4月調査から7ポイント増、以下同じ)、日経新聞56%(3ポイント増)、産経新聞55%(6ポ…

伊勢志摩サミットも、オバマ大統領の広島訪問も、「舛添疑惑」と「JОC東京五輪招致疑惑」をかき消すことができなかった、東京都議会は開催都市東京の名誉をかけて徹底的な疑惑解明に乗り出すべきだ、2016年参院選(衆参ダブル選)を迎えて(その28)

ここ数日間、マスメディア空間は伊勢志摩サミットとオバマ大統領の広島訪問一色で塗りつぶされるだろうと予想していた。舛添都知事の税金の無駄遣いや政治資金流用問題も、JОCが東京五輪招致のために2.3億円もの工作資金(賄賂か?)を怪しげなコンサル…

安倍政権は「ニッポン無責任時代」の再来か、舛添都知事「ニッポン無責任野郎」記者会見と衆参ダブル選がいよいよコラボし始めた、JОC東京五輪招致疑惑も着実に発展している、2016年参院選(衆参ダブル選)を迎えて(その27)

5月20日、舛添都知事の定例記者会見は傑作だった。私は当日のニュースを再三再四見たが、よくぞこれで都知事が務まるものだと何度も(深い)溜息が出た。税金の無駄遣いや公私混同問題に関する自らの説明責任は一切棚に上げ、全ての調査を「厳しい第三者…

「2020年東京五輪(オリンピック)疑惑」が広がっている、JОCのコンサル料疑惑は闇に包まれたまま、東京五輪のホストとなる舛添東京都知事の「公私混同」問題も深刻だ、2016年参院選(衆参ダブル選)を迎えて(その26)

少し中断していた「2016年参院選(衆参ダブル選)を迎えて」シリーズを再開したい。不思議なもので別のテーマに途中で関心を移すと、シリーズを再開するにあたってどんなトピックスを取り上げようかと迷ってしまう。夏の参院選を直前にした政局が大詰め…

オバマ大統領が広島を訪問するのであれば、安倍首相も731部隊遺跡を訪問すべきではないか、日本が生物兵器禁止条約に署名(1972年)し、批准(1982年)した以上、安倍首相はその歴史的責任を果たさなければならない、731部隊訪問記PARTⅡ(その4)

オバマ米大統領が、伊勢志摩サミットが閉幕する5月27日に広島を訪問することが決まった。オバマ氏は「核兵器なき世界」を実現するため、原爆投下を「謝罪しない」ことを前提に、広島の平和記念資料館(原爆資料館)を訪れて記帳し、慰霊碑にも献花する予…

731部隊宿舎区域が全国重点文物保護単位から外れたことは残念だった、宿舎区域の「動態保存」は世界文化遺産登録の新たな可能性を秘めていることを喚起したい、731部隊訪問記PARTⅡ(その3)

前回訪問時に陳列館関係者から聞いた話では、世界文化遺産登録への準備作業は1990年代後半から始まり、2000年からは731部隊敷地の民家143戸と企業12社を移転させて本格的な発掘調査が行われ、2002年末には中国都市計画設計研究院の専門…

爆破された「ロ号棟」遺跡は何を物語るか、世界文化遺産登録のためには配置図や設計図、構造図や施工図など建築工事関係資料の発見が欠かせない、731部隊訪問記PARTⅡ(その2)

731部隊遺跡の発掘はまだ始まったばかりだと言える。全容の解明は今後なお10年単位の時間が必要だと思われるが、中でも731部隊遺跡の「心臓部」ともいうべき「ロ号棟」の解明が最重要課題であり、地下構造(地下道)や室内設備も含めた完全な復元が…

旧日本軍細菌戦731部隊遺跡(黒竜江省ハルビン市平房区)は見違えるほど系統的に整備されていた、世界文化遺産登録に向けた新たな遺跡研究の展開が求められる、731部隊訪問記PARTⅡ(その1)

拙ブログでも予告したように、ここ暫くは「2016年参院選(衆参ダブル選)を迎えて」シリーズをいったん中断して、今回訪問した中国黒竜江省ハルビン市平房区の旧日本軍細菌戦731部隊(以下、731部隊という)遺跡について記すことにしたい。前回の…

「野党非共闘」の衆院京都3区補選の結果をどうみる、思わぬ副産物は「おおさか維新」の惨敗だけだった、2016年参院選(衆参ダブル選)を迎えて(その25)

衆院北海道5区補選については、その結果についてさまざまな角度から検討が加えられている。私は現地の様子を知らないので詳しい論評は差し控えたいと思うが、それでも野党共闘が一定の成果を上げ、勝利にあと一歩のところまで迫ったことは間違いない。共同…

「民進党の圧勝」という世評とは裏腹に、衆院京都3区補選に対する有権者の審判は〝戦後最低投票率″という形で下された、有権者の7割もが棄権し、共産支持層の3分の2が投票に行かなかったのはなぜか、2016年参院選(衆参ダブル選)を迎えて(その24)

4月24日投開票された衆院京都3区補欠選挙の投票率は30・1%と前回の2014年衆院選を19ポイントも下回り、戦後の衆院補選では69年ぶりに過去最低を記録した。衆院補選の最低投票率は1947年の新潟1区補選で33・0%、今回の京都3区補選…

衆院京都3区補選の期日前投票が前回衆院選に比べて急減している、期日前投票の低下は何を物語るか、結局は投票率が全てを決めるだろう、2016年参院選(衆参ダブル選)を迎えて(その23)

先日、民進党現職候補の個人演説会に行ってきた。会場は小学校の体育館、用意されていた椅子席は100席余りだったが全部埋まっていた。かなりの盛り上がりだ。弁士は民進党衆参国会議員や連合京都会長などが熱弁をふるい、最後は参加者全員が立ち上がって…

結局、候補者の質が投票率を決める、集団的自衛権など外交安全保障政策が最大争点になる北海道5区補選と「地元育ち」や「身を切る改革」しか言わない烏合の衆の京都3区補選の差は大きい、2016年参院選(衆参ダブル選)を迎えて(その22)

衆院2補選が中盤戦から終盤戦に入った4月16、17両日、マスメディア各紙の選挙情勢に関する世論調査が各々の選挙区で実施され、その結果が18日朝刊に掲載された。それによると、北海道5区は自民候補と野党統一候補が横一線、京都3区は民進現職候補…

 野党共闘の表と裏、日本中に恥さらす衆院京都3区補選、勝っても負けても民進党候補は手痛いダメージを受けるだろう、2016年参院選(衆参ダブル選)を迎えて(その21)

夏の参院選(衆参ダブル選)の前哨戦になる衆院補選が4月12日午前、北海道5区と京都3区で告示された。各紙夕刊は同日、自民候補と野党統一候補の文字通りの一騎打ち対決になった北海道5区に一斉に焦点を当て、その勝敗の行方は参院選(衆参ダブル選)…

衆院京都3区の補選は、京都の「民進党にお灸をすえる」選挙だ、民進党がおおさか維新の会を「敵」だと言う補選は不毛の選挙で喜劇にもならない、2016年参院選(衆参ダブル選)を迎えて(その20)

不倫問題の発覚で宮崎健介元衆院議員(自民党を離党)が辞職したことに伴う衆院京都3区の補欠選挙が間近に迫った。告示日は4月12日、投開票日は4月24日だ。自民党と共産党が候補擁立を見送ったこともあって、立候補したのは民進党現職、おおさか維新…

朝日新聞編集委員・曽我豪氏の「記者のコツ」(『日曜に想う』2016年4月3日)は安倍首相の背後から政局を見る「コツ」のことか、的外れ(的外し)の政治コラム(衆院補選の論評)を論評する、2016年参院選(衆参ダブル選)を迎えて(その19)

朝日新聞4月3日の曽我氏の政治コラム、「首相のコツ、記者のコツ」を読んで驚いた。4月24日投開票の衆院補選は「北海道は首相が力説する通り『自公対民共』という与野党の主軸が全面対決する闘い」、「京都は民進党とおおさか維新の会の対決が前面に出…

参院選では「野党共闘」の顔、衆院選では「単独路線」の顔、民進党はいったいどちらの顔が本当なのか、「ジキルとハイド」を演じる二重人格的な党運営は自己破綻をきたして身を亡ぼす、2016年参院選(衆参ダブル選)を迎えて(その18)

前回の拙ブログで、民進党が国民から期待されないのは、野党共闘に対する民進党の「やる気」のなさにあると書いた。しかし参院選だけを見ると、3月25日の野党幹事長・書記局長会談で32の1人区のうち7選挙区で野党統一候補が決まったことが確認され、…